カニカマはいつからあるのか年表で解説

カニカマはいつから?誕生年と進化の全史

最終更新日:2025-12-27

「カニカマはいつからあるの?」という疑問への結論から先にお伝えすると、世界初の商品は1972年に誕生しています。以下では、初代商品の特徴、人工クラゲ開発からの転機、諸説の整理、形と製法の変遷、国内外への普及までを、一次情報を中心にわかりやすく解説します。

カニカマはいつ誕生した?初代『かにあし』の発売年と特徴

問題提起:カニカマは「いつから」なのか、最初の商品は何か、をまず確定します。

結論:1972年(昭和47年)。石川県の老舗メーカー・スギヨが世界初のカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売したことが、カニカマの出発点と言われています(出典:スギヨ公式CBCメディア)。

  • 1972年(昭和47年)に発売された経緯
    スギヨはカニの食感と風味を魚肉すり身で再現する研究を重ね、世界初のカニ風味かまぼことして「かにあし」を発売しました。メーカー公式の開発秘話に、当時の挑戦とブレイクスルーが詳述されています(スギヨ公式CBCメディア)。
  • 初代『かにあし』の仕様と当時の反応
    今日のスティック形状とは異なり、ほぐし身のような“フレーク状”の見た目・食感が特徴で、サラダや和え物の具材として受け入れられました。各種報道でも「世界初のカニ風味かまぼこ」として紹介され、第1世代の始まりと位置づけられています(WikipediaCBCメディア)。
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人工クラゲ開発の失敗が転機に:カニカマ誕生のきっかけ

背景:カニカマ誕生の背景には、実は“人工クラゲ”の研究がありました。1970年代初頭、輸入の滞りなどを背景にクラゲ代替品の開発が進むなか、刻んだ魚肉すり身の繊維が「カニの身」によく似ていることが偶然見出され、研究の焦点がカニ風味かまぼこへ転換していったとされています(出典:マルハニチロ公式メディア umito.)。

  • クラゲ代替品開発の背景(輸入停止など)
    食材の安定供給が揺らぐ中で代替開発が模索され、その過程が新カテゴリー誕生の土壌になりました(マルハニチロ公式メディア)。
  • 刻んだすり身が『カニの身』に似ていると発見された流れ
    物性の偶然の一致が決定打となり、風味付けと着色・成形の技術開発が一気に進んだと伝えられています(マルハニチロ公式メディア)。

誰が作ったのか?スギヨ・大崎水産・マルハにまつわる諸説と役割

「誰がカニカマを作ったのか」には、初代と普及の各段階でいくつかの立場・諸説が存在します。重要なのは、初代の誕生と、その後の“形状革命”や“量産・普及”を分けて理解することです。

  • スギヨの公式な開発秘話と立場
    スギヨは1972年に世界初のカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売したと公式に明記しており、第1世代の先駆である点は一次情報として強い信頼性があります(スギヨ公式)。
  • 大崎水産やマルハが語る別説の内容
    1974年には大崎水産が“スティック状”の「カニスティック」を発売し、第2世代の象徴として語られます。さらに1990年にはスギヨが高付加価値の「ロイヤルカリブ」を発売し、第3世代の進化として位置づけられます(Wikipedia)。

注意点:開発者個人名や“唯一の発明者”を断定する語りはメディアや資料で揺れがあります。年代・商品名・形状という客観情報を軸に複数の一次情報を確認するのがおすすめです。

形と製法の変遷:フレークからスティック、そして『ロイヤルカリブ』へ

結論の要点 カニカマは「フレーク状の食感再現」から始まり、「スティック成形による食べやすさ」と「繊維表現の巧緻化」を経て、高付加価値帯へと進化してきました。

  • 初期のフレーク形状と加工法
    初代「かにあし」は、ほぐし身のようなフレーク感が中心でした。すり身の物性制御と風味付けに重点が置かれ、カニの“ほぐれ感”を食卓に持ち込むアプローチです(スギヨ公式の初代記述から読み取れる特徴)。
  • 1974年のスティック形(カニスティック)登場
    大崎水産が1974年にスティック形状の「カニスティック」を発売。成形の均一化と携帯・汎用性の高さが受け、惣菜・寿司・外食での使い勝手が一気に向上しました(Wikipedia)。
  • 1990年前後の高付加価値商品(ロイヤルカリブ)と機械化
    1990年、スギヨの「ロイヤルカリブ」が“本物志向”の見た目と食感を追求し、繊維の層状形成や表面の着色制御などが高度化。以降、機械化・自動化と品質安定の両立が進み、家庭用から業務用まで多様なラインナップが成立していきます(出典:Wikipedia、スギヨ公式の世代整理)。

普及と世界展開の道筋:国内市場から海外での受容まで

国内では1970年代後半から惣菜・サラダ・寿司具材としての採用が広がり、1980〜90年代に量販チャネルの拡大とともに定番素材として定着しました。海外では“imitation crab”“krab stick”などの名称で流通し、カリフォルニアロールをはじめ各国のサラダやスナック、簡便料理に広く浸透していきます。背景には、冷凍すり身の国際流通が拡大し、安定的に均質な原料が供給される体制が整っていったことが挙げられます(水産白書(令和5年度)| 水産庁)。

ポイント:世界展開は単なる輸出ではなく、現地嗜好への味付け・食感のローカライズ、パッケージ・用途提案の最適化によって継続的に拡大してきたと考えられます。

誕生に関するよくある疑問と簡潔な回答(Q&A)

  • Q. カニカマはいつからあるの?
    A. 1972年にスギヨの「かにあし」が発売されたのが出発点とされています(スギヨ公式CBCメディア)。上の「誕生年」セクション参照。
  • Q. カニカマの開発元はどこ?
    A. 世界初の商品を出したのはスギヨですが、1974年に大崎水産がスティック形状を広め、1990年以降は各社が高付加価値化を進めました(スギヨ公式Wikipedia)。
  • Q. カニカマは人工クラゲから生まれたって本当?
    A. 1970年代初頭の人工クラゲ開発中に“刻んだすり身がカニの身に似る”発見が転機となったとメーカー公式メディアが紹介しています(マルハニチロ umito.)。
  • Q. カニカマの最初の商品名は?
    A. スギヨの「かにあし」です(スギヨ公式)。
  • Q. カニカマの歴史的な諸説はある?
    A. 初代(1972年:スギヨ)とスティック形の普及(1974年:大崎水産)、高付加価値化(1990年:スギヨ)という“役割分担”で説明されることが多いです(Wikipediaスギヨ公式)。
  • Q. 形状はいつどのように変わってきたの?
    A. フレーク状→スティック状(1974年)→高付加価値の繊維・層表現(1990年前後〜)の順で進化しています(Wikipediaスギヨ公式)。

要点まとめ:カニカマは1972年に誕生し、その後形と製法で進化してきた

結論:カニカマは「1972年に生まれ、1974年にスティック化、1990年以降に高付加価値化」という三段階で現在の姿へ到達した、と整理できます。検索意図「カニカマ いつから」に対する最短回答は「1972年(初代『かにあし』)」です。

  • 1972年:スギヨが世界初のカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売(第1世代)
  • 1974年:大崎水産がスティック形状「カニスティック」を発売(第2世代)
  • 1990年:スギヨが「ロイヤルカリブ」を発売、高付加価値化が進展(第3世代)
  • 2000年代以降:国内定番化と海外市場での用途拡大
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参考

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