都道府県別カニ漁獲量と最新動向
最終更新日:2026-01-01
カニの漁獲量はどの都道府県が多いのか、最新年と直近年を比較しながら、主要産地・主要種・変動要因まで一気に把握できるように整理しました。公的統計を一次情報とし、数値は出典を明示して解説します。
目次
都道府県別カニ漁獲量ランキング(最新:令和3年・2020年比較)
令和3年(最新統計)の上位順位と全国総量
令和3年(2021年)のカニ類の漁獲量は全国計で21,350トンで、北海道が5,039トンと全国の約23.6%を占め、次いで鳥取県が約14.3%、兵庫県が約11.5%を占める構図が確認できます(出典:農林水産省統計の集計掲載資料)。このため、上位はおおむね「1位 北海道、2位 鳥取県、3位 兵庫県」という並びで、上位3道県で全国のほぼ半分を占めるバランスが最新年でも続いていると言えるでしょう(出典:region-case.com による令和3年ランキング掲載)。
- – 全国総量:21,350t
- – 1位:北海道 5,039t(シェア23.6%)
- – 2位:鳥取県(シェア14.3%)
- – 3位:兵庫県(シェア11.5%)
(出典:region-case.com 掲載の農林水産省統計)

参考:かにの漁獲量の都道府県ランキング(令和3年)- region-case.com(農林水産省統計の集計掲載)
2020年(令和2年)との比較:順位・トン数の違い
2020年(令和2年)実績では、1位が北海道4,200トン、2位が鳥取県3,000トン、3位が兵庫県2,700トンという順位とトン数が示されています(出典:ITmedia nlab、出典原資料は農林水産省「令和2年漁業・養殖業生産統計」)。翌年(令和3年)も上位の顔ぶれは変わらず、北海道・鳥取・兵庫の強さが持続している点がポイントです。
- – 令和2年(2020年):1位 北海道4,200t、2位 鳥取3,000t、3位 兵庫2,700t
(出典:ITmedia nlab/原典:農林水産省 令和2年統計)

上位3県(北海道・鳥取県・兵庫県)の漁獲量の特徴
北海道は毛ガニ・タラバガニ系の比重が高く、全体量でも首位を維持しやすいのが特徴です。最新年(令和3年)でも約5千トン超を確保しています(region-case.com 掲載データ)。
鳥取県は日本海のベニズワイガニ資源を背景に安定した水揚げがあり、全国シェアでも毎年上位に位置します(詳細は後述の種別解説、JFRCA資料参照)。
兵庫県は但馬沖を中心にズワイガニ系の好漁場を抱え、香住などの主要港を軸に水揚げ・流通の集積が形成されています。
(根拠:region-case.com 掲載の令和3年ランク、ITmedia nlab 令和2年ランク、公的統計の引用)
主要なカニ種ごとの漁獲量傾向と主な産地(ズワイ・ベニズワイ・タラバ・毛ガニ)
ズワイガニ/ベニズワイガニ:主産地と数量シェア
ズワイガニは日本海側(兵庫・福井・石川など)を中心に操業が盛んで、冬季の解禁期に漁獲が集中します。ベニズワイガニはやや沖合の深場を狙う操業形態が一般的で、鳥取・境港周辺の比重が大きいのが特徴です。JFRCAの資料では、鳥取県のベニズワイガニがある年で2,200トン、全国シェア73%という規模感で全国1位と示されており、同県のベニズワイ優位が定性的にも裏づけられます(出典:JFRCA「わが国の水産業」パンフレット)。
(根拠:JFRCA資料のベニズワイ例示、および各地の操業実態の一般知見)
タラバガニ・毛ガニの漁獲状況と分布
タラバガニと毛ガニは北海道の存在感が大きく、沿岸のかご漁や沖合の操業で資源状況を見ながら漁期・サイズ規制に沿って水揚げされます。毛ガニは春〜初夏の地域別の旬がよく知られ、タラバは大型ゆえに一回当たりの重量寄与が大きいのが特徴です。種別ごとの比重は年により変動しますが、北海道のカニ漁獲量が全国上位を維持する背景の一つになっています。
(根拠:北海道の資源・漁法の一般知見)
都道府県別の種別偏り(例:鳥取のベニズワイガニ優位)
- 鳥取県:ベニズワイガニの比重が高く、境港を中心に選別・加工・出荷まで一体的なサプライチェーンが構築されています(出典:JFRCA)。
- 兵庫県:ズワイガニ(松葉ガニ)のブランド化が進み、香住・浜坂などでの選別・セリ・ブランド管理が特徴です。
- 北海道:毛ガニ・タラバガニの存在感があり、毛ガニの旬期と地域特性が通販需要の季節性にも影響します。
(根拠:JFRCA資料のベニズワイ例示、および各地の操業実態の一般知見)
境港・香住漁港など主要漁港が果たす役割と地域ごとの特色
境港・香住などの漁港の取り扱いと産地流通の流れ
境港(鳥取)はベニズワイガニの集散拠点の一つで、夜間の陸揚げ後に選別・計量・セリが迅速に行われ、活ガニ・茹でガニ・冷凍加工品へと分岐して全国の市場や量販・通販向けに出荷されます。香住(兵庫)ではズワイガニ(松葉ガニ・香住ガニ)の選別とブランド管理がきめ細かく、サイズや脱皮度、甲羅の状態などの基準が運用され、地域内の仲買・加工場・飲食宿泊業と結びついた高付加価値の流通が形成されています。
地域ごとの漁法・季節性(沿岸漁・沖合漁など)
日本海側のズワイガニ:解禁期(例年11月上旬〜)を中心に底びき網やかにかごでの操業が行われ、天候・時化の影響を受けやすい季節性があります。
ベニズワイガニ:深海域を狙う操業で、天候よりも漁場・水深・資源分布の読みが効きやすく、安定出荷に向けて加工とセットで管理される傾向があります。
北海道の毛ガニ・タラバガニ:地域ごとに漁期が分かれ、資源管理(禁漁期・サイズ・雌雄規制など)に沿って安定的な供給を目指します。
(根拠:一般的な漁業運用の知見)
地域経済への影響と加工・流通拠点の紹介
主要港は一次加工(茹で・凍結・選別)と物流のハブとして機能し、寒冷期の観光・外食・土産物需要と結びつくことで、港湾周辺の雇用や関連産業の支えとなっています。ブランド管理は価格の安定と価値訴求に寄与し、結果として統計上の漁獲量だけでは測れない地域経済効果を生み出します。

よくある質問
- Q. カニの漁獲量が最も多い都道府県はどこ?
- A. 最新年(令和3年)のシェアでは北海道が約23.6%で最多です(出典:region-case.com 掲載の農林水産省統計)。
- Q. 2020年のカニ漁獲量ランキングは?
- A. 1位 北海道4,200t、2位 鳥取3,000t、3位 兵庫2,700tです(出典:ITmedia nlab/農林水産省 令和2年統計)。
- Q. 北海道のカニ漁獲量は何トン?
- A. 令和3年は5,039t(シェア23.6%)が示されています(出典:region-case.com 掲載の農林水産省統計)。
- Q. ベニズワイガニの主産地はどこ?
- A. 鳥取県の扱いが大きく、JFRCA資料でも全国首位級の位置づけが示されています(例年によっては2,200t・シェア73%の記載あり)。
戦後から現在までのカニ漁獲量の推移とピーク年の解説
戦後の推移と戦後最高(1960年代後半のピーク)
戦後の沿岸・沖合漁業の拡大とともにカニ類の漁獲量は増加し、1960年代後半にかけて高い水準に達したと一般に整理されます。以後は資源変動と管理強化のサイクルの中で増減を繰り返し、現在は資源状態と市場需要を見ながら持続性を重視した操業が中心です。
1990年代以降の変動と各種のピーク/低下のタイミング
1990年代以降は、特定海域・特定種での一時的な好漁や不漁が繰り返され、短期の環境変動や加入(新しく資源に加わる若齢群)の強弱が漁獲量に反映されやすくなりました。管理サイドでは禁漁期・サイズ・雌雄の採捕規制や漁具制限の徹底が進み、魚価やコストとの兼ね合いで実際の操業強度が調整されてきました。
近年(ここ数十年)の流れと特定種の変化
近年は資源評価の結果に応じて漁獲努力量が調整されるケースが増え、ズワイガニ日本海系群など一部海域では低水準の年が出現するなど、年ごとの振れ幅が大きいことが指摘されています(出典:水産研究・教育機構FRA「令和6年度ズワイガニ日本海系群A海域の資源評価」)。このため、単年比較ではなく、中期的なトレンドで判断する視点が重要です。
漁獲量が変動する主な要因(資源状況・環境・規制・漁具・市場の影響)
資源評価と科学的調査が示す影響(増減要因)
資源評価では、加入量の強弱、雌雄・年齢別の資源構成、漁獲死亡係数などが増減に直結します。ズワイガニ日本海系群では、一部年で急減・低水準が確認されるなど、短期的変動が大きいことが評価書で示されています(出典:FRA 資源評価 令和6年度)。
気候変動・海水温・餌資源の変化の影響
海洋環境の変化は分布域や成長、成熟時期に影響し、結果として漁場形成や漁期の長短に跳ね返ります。海水温の平年偏差や親潮・黒潮系の影響、餌生物の変動は、単年の漁獲量に不可避のノイズを与えます。
漁業管理・規制・市場価格が漁獲に与える影響
禁漁期、サイズ・雌雄規制、漁具や操業日数の制限は、持続的利用の観点から不可欠です。一方で、魚価の上昇は操業努力を後押ししやすく、燃油や人件費の高騰は逆に抑制要因になり得ます。資源評価と市場環境の両輪で、実際の漁獲量が決まっていきます。
(根拠:FRA「ズワイガニ日本海系群A海域の資源評価(令和6年度)」)
漁獲量統計の見方と信頼できるデータの探し方(年度・単位・種別の注意点)
統計の年度表記・単位(トン)・集計方法の確認ポイント
– 年度と暦年の違いを確認する:公表は「令和○年(暦年)」ベースが多い一方、資料によっては年度で表記される場合があります。
– 単位はトン(t):端数処理や小数の有無に注意します。
– 対象範囲:「カニ類計」か「ズワイ・ベニズワイ・タラバ・毛ガニ等の種別」かで数値が大きく変わります。
出典(農林水産省・FRA・JFRCAなど)の見分け方
– 農林水産省「漁業・養殖業生産統計」:都道府県別・魚種別の基礎データの一次情報です。
– FRA(水産研究・教育機構)資源評価:種・系群ごとの資源量・死亡係数・管理指標が整理され、増減の科学的根拠を確認できます。
– JFRCA:わかりやすい解説資料・パンフレットで、種別・地域の特徴を把握するのに適しています。
データを比較する際の注意点(種別混同・季節要因)
– 同一の定義(カニ類計/特定種)で比較する。
– 同一の期間(暦年/年度)で比較する。
– 単年の好不漁は天候・資源・価格の一時要因も大きいので、中期トレンドで評価する。
– 二次資料を使うときは原典リンクの有無を確認する。
(手順/方法の要点:上の3セクションをチェックリスト化して、原典→二次資料の順で照合し、定義と期間をそろえるのがおすすめです)
結論:現在の日本のカニ漁獲量の要点と今後読むべきデータ
要点のまとめ(上位県・主要種・変動要因)
– 上位は 北海道・鳥取・兵庫 の三強体制で、令和3年は全国21,350tのうち北海道が5,039t(23.6%)を占めました(region-case.com 掲載の農林水産省統計)。
– 鳥取はベニズワイガニ、兵庫はズワイガニ、北海道は毛ガニ・タラバガニの比重が高い傾向があります(JFRCAほか)。
– 変動要因は資源評価で示される加入量・死亡係数、海洋環境、管理・価格の相互作用が中心です(FRA)。
今後の調査・公表を追うべき資料(農林水産省・FRA・JFRCA)
農林水産省「漁業・養殖業生産統計」:毎年の確報で最新の都道府県別データを更新。
FRA資源評価(ズワイガニ日本海系群ほか):資源状態と管理指標を年次で追跡。
JFRCAの解説資料:種別・地域の特徴をコンパクトに把握。
読者へのアクション(データ参照の手順)
– ステップ1:農林水産省の最新年「カニ類」全国・都道府県別を取得。
– ステップ2:比較年(例:令和2年)を同じ定義で取得し、差分を算出。
– ステップ3:気になる種(ズワイ/ベニズワイ/毛/タラバ)に分け、主要県の比重を確認。
– ステップ4:FRA資源評価で該当系群の増減理由をチェック。
– ステップ5:JFRCA資料で地域特性を補完し、数値に意味づけを行う。
— 編集部注:本稿は公的統計を一次情報として引用し、二次資料は原典が明記されたものに限定して参照しています。数値は出典の表記に準拠し、将来の改訂・訂正に応じて更新します。








