最終更新日:2026-01-01
カニの塩分が気になる方へ。ズワイ・タラバなど種類や「生・ゆで・缶詰」で塩分がどれくらい違うのか、信頼できる成分表の数値をもとにやさしく解説します。日常の減塩に役立つ調理テクと、透析中の方が量を判断するための目安計算もあわせてまとめます。筆者は通販用の下処理・試食で数百回以上カニを扱っており、家庭で再現しやすい“塩分を抑える食べ方”のコツを実体験ベースでお伝えします。
目次
カニの塩分はどれくらい?ズワイ・タラバ・毛ガニの種類別数値比較(食塩相当量/ナトリウム)
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ズワイガニの塩分(ゆで・生の違い)
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」による公的データでは、ずわいがにの可食部100gあたりの塩分は以下のとおりです。
- ゆで:ナトリウム240mg、食塩相当量0.6g(出典:文部科学省 成分表)
- 生 :食塩相当量0.8g(同成分表。食塩相当量からの換算でナトリウムは約315mg)
成分表の「ゆで」は無塩ゆで条件で測定されることが多いため、数値は“塩を加えない”ゆで調理に相当すると考えられます。家庭や飲食店で塩を加えてゆでると、身の塩分はこれより高くなる傾向でしょう(塩加減で変動します)。
引用:
- ずわいがに/ゆで(100g当たりNa240mg、食塩相当量0.6g)(文部科学省)
- ずわいがに/生(100g当たり食塩相当量0.8g)(文部科学省)
タラバガニと毛ガニの塩分比較と特徴
市販情報では、タラバガニは100gあたりナトリウム約340mgと紹介されることがあり、食塩相当量は約0.86g(= 340mg × 2.54 ÷ 1000)と換算できます(出典の値は産地や処理で差があり得ます)。一方、毛ガニは公的な一元的数値が入手しづらく、実際は“種類差”よりも「塩分を加える調理・加工かどうか」「身か味噌か」「缶詰か」などの要因で含有量が大きく動きます。特にカニ味噌はナトリウムが相対的に高くなりやすい点に注意するとよいでしょう。
引用:
- タラバガニ100gあたりナトリウム340mgとの市販情報(参考値)
食塩相当量とナトリウムの見方(換算方法)
食品表示の「食塩相当量」はナトリウム量から次式で換算します。
食塩相当量(g)= ナトリウム(mg) × 2.54 ÷ 1000
例)ずわいがに「ゆで」Na240mg → 0.24g × 2.54 = 約0.61g(成分表は0.6g)
例)タラバガニNa340mg → 0.34g × 2.54 = 約0.86g
参考までに、主要データを整理します(100g可食部あたり)。
| 種類 | 状態 | ナトリウム | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|
| ずわいがに | 生 | 約315mg(0.8gから逆算) | 0.8g |
| ずわいがに | ゆで | 240mg | 0.6g |
| たらばがに | 可食部 | 340mg(参考値) | 約0.86g |
出典:文部科学省 成分表(ずわい/生・ゆで)、市販情報(たらば/参考値)

ゆでカニ・生カニ・缶詰で塩分はどう変わる?理由と実際の差
ゆでカニと生カニで塩分が変わるメカニズム
生と比べ、無塩でゆでると水分の移動やゆで汁への溶出でナトリウムが低く出る場合があります。逆に“塩を加えた”ゆで汁で長く加熱すると、浸透で身の塩分は上がりやすく、殻に亀裂があると吸塩も起きやすいと考えられます。つまり、カニの塩分は「種類」より「調理の塩加減と時間」の影響を強く受けます。
缶詰(加熱+食塩)で塩分が高くなる理由と注意点
水煮缶は加熱殺菌の工程で食塩が添加される製品があり、同じカニでも缶詰の塩分は高めになりがちです。腎機能の配慮が必要な方向けの資料では、カニは“海水ゆで+食塩添加”で塩分が多いため、摂取量の目安として「1日60g(たらばがに足3本分)」といった控えめな目安が案内されることがあります。個別の病状で許容量は大きく異なるため、缶詰の利用量は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。
引用:
- MediPress透析
### ゆで汁や加工での塩分移行の具体例
- 殻付きで強い塩加減の熱湯に長時間つけるほど、身の塩分は上がりやすくなります。
- 解凍時の塩水(保水・ドリップ止め目的)に長く浸けると、表層の塩分が強く感じられることがあります。
- 缶詰の充填液(ブライン)や味付液の食塩は、汁と一緒に口に入ると摂取量が増えやすいので、液をよく切る・洗うと体感塩分が下がります。

塩分控えめでカニを楽しむ調理法:実践ステップと簡単テクニック
塩抜き・下処理の手順(流水・下茹で・ゆで時間の工夫)
– 冷凍脚の表面に塩分が残る場合は、殻付きのまま冷蔵解凍後に30〜60秒ほど流水で軽くすすぎ、水気を拭き取ります。
– 無塩の熱湯で短時間だけ再加熱(30秒〜1分の“湯通し”)し、直ちに粗熱を取ると、表層のしょっぱさが穏やかになります。
– 長ゆでは禁物です。身が締まりすぎると塩味の角が立ち、同時に旨味も流出しやすくなります。
味付けを抑える調理法(ゆで汁を使わない、香味で風味付け)
– ゆで汁や塩だれは極力使わず、レモン・酢・柚子・胡椒・香味油(ごま油を薄く)の“香り・酸味・辛味”で満足度を上げます。
– だし(昆布・かつお)や低塩のポン酢を少量だけ使い、塩を振る代わりに海藻・薬味でメリハリをつけると減塩でも物足りなさが軽減します。
缶詰を使うときの減塩テクニック(洗う・湯通し・量を調整)
– 中身をざるにあけ、さっと湯通しして油分と塩分を流し、よく水気を切ります。
– サラダは無塩の豆・野菜・豆腐と合わせ、調味料はレモン汁+少量のオリーブ油に置き換えます。
– 1缶を一度に使わず、1人前30〜60g程度を目安に小分け利用すると、総塩分を管理しやすくなります。

よくある質問(FAQ)
- Q. カニの塩分はどれくらい?
- A. ずわいがには成分表で、生が食塩相当量0.8g/100g、ゆでは0.6g/100g(Na240mg)です。タラバガニは市販情報でNa340mg/100g(食塩相当量約0.86g)の例が紹介されています(出典いずれも本文参照)。
- Q. カニ缶の塩分が高い理由は?
- A. 加熱殺菌時の食塩添加や充填液(ブライン)由来の食塩が主因です。医療向け資料でも“海水ゆで+食塩添加で塩分が多い”とされ、摂取量の目安を控えめに提案する例があります(MediPress)。
- Q. 透析患者はカニをどれくらい食べられる?
- A. 個人差が非常に大きいため主治医・管理栄養士の指示が最優先です。参考として医療サイトに「1日60g(たらばがに足3本分)」という控えめ目安の記載例がありますが、状態に応じて必ず調整してください(MediPress)。
- Q. カニのゆで汁の塩分はどう扱えばよい?
- A. 料理に再利用すると塩分摂取が増えやすいので、減塩中は使い回さず廃棄が無難です。鍋物でも“つゆを飲み切らない”だけで塩分摂取を抑えられます。
- Q. 低塩分でカニを楽しむ方法は?
- A. 無塩の短時間湯通し、湯切り・水切りの徹底、酸味と香味で味を立てる、缶詰は湯通し+小分け、が手軽で効果的です。
透析患者にとってのカニの塩分リスクと食べる際の具体的な目安
透析患者の一般的な塩分制限とその理由
透析中は体内のナトリウム・水分のコントロールが重要で、塩分過多は口渇・飲水量増加や高血圧、浮腫につながりやすいとされています。カニは高たんぱくで魅力的ですが、ゆでや缶詰の工程で塩分が乗りやすいため、量と頻度の管理が要点と言えるでしょう。最終判断は必ず担当医・管理栄養士にご確認ください。
カニを食べるときの具体的な量の目安(例:何gで塩分いくら相当か)
下の計算は「どれくらいの塩分になるか」を把握するための例です(数値は本文の成分表・参考値を使用)。
- ずわい(ゆで):0.6g/100g → 50gで約0.3g、80gで約0.48gの食塩相当量
- ずわい(生):0.8g/100g → 50gで約0.4gの食塩相当量
- たらば:0.86g/100g → 60gで約0.52gの食塩相当量
同じ100gでも、缶詰や強い塩ゆではさらに高くなる場合があります。外食や市販品は栄養表示(食塩相当量)を必ず確認し、1食・1日あたりの“許容量”に合わせて逆算するのがおすすめです。
医師・栄養士に相談すべきケースと確認ポイント
- 透析間の体重増加が多い、血圧や浮腫が気になる、口渇が強いとき
- カニ味噌や缶詰など塩分の高い部位・商品を食べたいとき
- 確認したいポイント:1日/1食の食塩相当量目標、カリウム・リン制限との両立、外食・鍋の注意点、缶詰の推奨量と頻度
カニの塩分以外の栄養も確認して健康的に楽しむコツ(まとめ)
カニの主な栄養素(たんぱく質・脂質・コレステロールなど)と健康効果
カニは高たんぱく・低脂質が特徴で、エネルギーは比較的ひかえめです。赤い色素アスタキサンチン由来の抗酸化が注目される一方で、味噌や内臓部位はコレステロールやナトリウムが相対的に高くなりやすい点に留意すると安心でしょう。全体としては“量とバランス”を意識すれば、日常の主菜としても取り入れやすい食材と言えます。
塩分を抑えつつカニを楽しむための購入・調理の最終チェックリスト
- 無塩または低塩の下処理品を選ぶ、缶詰は栄養表示を比較する
- 解凍後は表面をさっとすすぎ、無塩の短時間湯通しで仕上げる
- だし・酸味・香味で味を立て、塩や塩だれは“後がけ少量”にする
- 鍋や汁物は“つゆを飲み切らない”、味噌は量を控えめにする
- 1人前の可食量を30〜80gの範囲で設計し、他の料理の塩分と合算して調整する
- 透析・減塩中は必ず医療者の個別指示を優先する








