タグ付き蟹の基準と見分け方・選び方
最終更新日:2025-12-28
目次
導入
「タグ付き蟹って本当に違うの?」という疑問に、産地証明や基準、色ごとの見分け方から通販で失敗しない選び方まで、実体験と公開情報に基づいて要点を整理します。キーワード「タグ付き蟹」をお探しの方が知りたい、基準・価格差・安全性・食べ方・旅行の最適時期まで、ひととおり網羅します。
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タグ付き蟹とは?産地証明とブランド価値の意味
タグ付き蟹の基本的な定義
タグ付き蟹とは、主にズワイガニ(松葉ガニ・越前がになど)に、漁港やブランドを示すプラスチック製のタグを脚に取り付けた個体を指し、産地やブランドを証明する役割があります。港ごとに色や形が異なるのが一般的です。また、ブランド蟹は通常の蟹より高値で取引されますが、その分、選別基準や品質面での期待値が高いのが特徴です。
タグに記載される情報(漁港名・船名など)
タグには港名やブランド名、漁船名などの情報が表示され、どこで水揚げされたかを追跡できる仕組みです。港ごとに色・形・表示が異なります。この「見える化」により、購入時の安心材料になりやすいと言えるでしょう。
ブランド蟹としての付加価値とは
ブランド蟹は「産地証明」と「選別基準」を通じて、品質と希少性に付加価値が生まれます。結果として価格は高くなるものの、基準をクリアした個体である点や、漁港・漁船まで遡れる点が評価されやすいのが実情です。
タグ付きになる基準は?サイズ・身入り・脚欠けなど具体条件の解説
一般的なサイズ基準(甲羅幅など)
ブランドや港によって細部は異なりますが、タグ付与のベースとしてサイズの下限が定められている例が多く、たとえば甲羅幅11cm以上という目安が挙げられるケースがあります。これはあくまで一例で、地域や銘柄ごとに運用が異なる点にはご注意ください。
身入り・脚欠け・オス限定などの条件
身入りが良好で、脚欠けがないこと、外観が整っていることなどが条件に含まれ、総合的に良品と認められた個体にタグが付きます。越前がにでは黄色いタグが「オスのズワイガニのみ」に付与され、立派な大きさ・長い脚・大きな爪など、見栄えも基準に関わると説明されています。松葉ガニの産地では、最低漁獲サイズに加えて「タグ基準」として脚欠けの有無や身入りを確認する例が見られます。
ブランドごとの追加基準の例(越前・松葉など)
- 越前がに(福井):黄色タグ、オス限定で形状やサイズが良好な個体に付与。
- 松葉ガニ(山陰):最低漁獲サイズの達成に加え、タグ付与にはより厳格な見た目・身入り基準を課す例。
- 地域横断の一般論:甲羅幅や重量、身入り、脚欠けの有無などの複合条件をクリアした個体のみタグ対象。
サイズ・身入りなど厳格な条件(産直アウル)/松葉ガニのサイズ・脚欠け基準の例(マルツ)/越前がにオス限定と外観の基準(越前町観光連盟)

タグの色でわかる産地とブランド一覧(越前・松葉・加能ほか)
主要ブランドと代表的なタグ色の対応表
- 越前がに(福井):黄色タグ(日本海側の代表ブランドとして広く認知)。
- 松葉ガニ(鳥取):白地に赤文字などのタグ。
- 加能ガニ(石川):水色〜青系タグ。
タグは港やブランドによって意匠が異なるため、色だけでなく「港名・ブランド名の表記」を必ず併せて確認するのがおすすめです。
漁港ごとの特徴的なタグ色(柴山・間人・浜坂など)
松葉ガニの中でも、柴山・間人・浜坂・津居山などの港ごとにタグや表示が細かく異なり、希少銘柄ほど意匠や番号付与が徹底される傾向があります。現物では色だけに頼らず、文字情報やシリアル、港名表示まで確認すると見分けやすくなります。
色で判断するときの注意点
地域で「黄色=越前」「青系=加能」「白×赤文字=鳥取松葉」という目安は便利ですが、年やロットで仕様変更がある場合もあるため、最終判断は文字情報と照合しましょう。

タグ付きとタグなしの違い|味・見た目・価格・安全性の比較
味や身入りの違いはどこまであるか
タグ付きは「一定基準をクリアした個体」であるため、身入りや見映えの面で期待値が高い一方、味は最終的に個体差や時期・鮮度管理でも左右されます。タグ=絶対に美味という意味ではなく、「選別済みで期待値が高い」という理解が実態に近いでしょう。
見た目・外観の差(脚欠けなど)
タグ付きは脚欠けがないなど外観基準を満たすことが多く、贈答や外食での提供に向いた「形が良い個体」を選びやすいのが強みです。
価格とコスパの目安
ブランド蟹は一般の蟹より価格が上がるものの、産地保証と品質面の高さが期待されるため、安心料込みの価格帯と考えられます。用途が自宅用の鍋で「味が良ければOK」という場合は、タグなしの上位グレードを選んでコスパ重視に切り替えるのも合理的です。
よくある質問(FAQ)
- Q: タグ付き蟹とは具体的に何を意味しますか?
A: 産地やブランドを示すプラスチック製のタグが脚に付いた蟹で、港名や船名などが表示されるため、由来を追跡しやすいのが特徴です。 - Q: タグ付きとタグなしで味や身入りは本当に違いますか?
A: タグ付きはサイズや身入り、外観などの基準をクリアしている分、期待値は上がりますが、味は個体差・時期・鮮度管理の影響も受けます。 - Q: タグの色の違いは何ですか?
A: 代表的には「黄色=越前」「青系=加能」「白×赤文字=鳥取松葉」という目安があり、最終判断はタグの文字情報(港名・ブランド名)で行うのが安心です。 - Q: 越前ガニ・松葉ガニ・加能ガニの違いは?
A: いずれもズワイガニですが、産地・漁場・選別基準・タグの仕様が異なります。越前は黄色タグでオス限定かつサイズ・外観に厳格、加能は青系タグで石川産、松葉は山陰産で港別銘柄が豊富です。 - Q: 通販で偽物を避けるには?
A: 商品ページでタグの拡大写真、港名・ブランド名の表示、加工地表示、返品・保証条件の明示を確認し、到着日の鮮度説明や実店舗・実績のあるショップを選ぶとリスクを下げられます。
代表的なタグ付きブランド蟹の特徴比較(越前がに・松葉ガニ・加能ガニ・間人ガニ)
越前がに(黄色いタグ)の特徴と味わい
身質は張りが強く、甘みと旨みのバランスが良いと評されることが多く、爪肉やかに味噌の濃厚さも人気です。黄色タグでオス限定・サイズや外観に厳格な点が特徴で、贈答や会食シーンでも選ばれやすい傾向があります。
加能ガニ(石川・青系タグ)の特徴
石川沖の漁場に由来し、青系タグが目印です。身入りの良い個体は焼きや蒸しでも旨みが強く、北陸の鮨店・割烹でも評価が安定しています。香箱ガニ(メス)のシーズン提供で知られる店も多く、旅行の食体験としても人気があります。
間人ガニ・津居山ガニ・隠岐松葉の特色比較
- 間人ガニ(京都・間人港):小型船で近海日帰り操業が多く、鮮度・希少性で高評価になりやすい銘柄です。
- 津居山ガニ(兵庫・津居山港):選別が細かく、脚の長さや見栄えで選ばれることも多い銘柄です。
- 隠岐松葉(島根・隠岐):寒流の影響を受ける漁場の個性から、身の張りや海藻由来の甘みを好むファンもいます。
失敗しないタグ付き蟹の選び方と通販で偽物を避けるチェックポイント
筆者の実体験として、冬場の北陸・山陰の市場での買い付けや通販での比較に基づき、良店の共通点は「タグの拡大写真」「入荷日・発送日の明記」「加熱/生の扱い」「到着日の保存方法まで」の説明が行き届いている点です。到着後の身入りや味のブレも小さく感じられます。
通販で必ず確認すべき表示(タグ写真・産地証明・加工地)
タグの拡大写真(港名・ブランド名・色・番号が判読できるか)、産地(都道府県・港名)と加工地(解体・ボイル場所)が明記されているか、入荷日・発送日の記載、生/ボイル/生冷凍の別、加熱の必要有無、返品・補償条件の明示を確認しましょう。港ごとに仕様が異なるため、写真と記載情報を照合して整合性を確かめることが大切です。
実物を買う際の見た目チェック(タグの有無・脚欠け・身入り目視)
タグの固定位置と状態、甲羅と脚の張り、重み、脚の節の太さ、脚欠けの有無、甲羅に過度な割れや欠けがないかを確認します。生は活力、ボイルは表面のムラが少なく乾きすぎていないかもチェックポイントです。
信頼できる販売先の見分け方と返品・保証の確認
実店舗や産地の水産会社直営、長年の販売実績が明示されているか、シーズン中の相場・天候・禁漁期などの説明があるか、到着後の保存・再加熱・捌き方ガイドが整備され、問い合わせに迅速か、返品・補償の条件が明記されているかがポイントです。

タグ付き蟹のおいしい食べ方:鍋・しゃぶ・焼き・刺しのおすすめとコツ
生で楽しむ:刺し・炙りのコツ
活きたまま、または鮮度管理の行き届いた生冷凍のみを刺しにし、甘みが強い脚の付け根〜中節を中心に使います。薄造りにして数秒だけ表面を炙ると香りが立ち、甘さが際立ちます。生食は衛生面の条件が整った個体に限定し、不安があれば加熱に切り替えましょう。
鍋・しゃぶしゃぶ:だし・火の通し方のポイント
だしは昆布の旨みをベースに、酒と塩だけでミニマルに整えると蟹の甘みが際立ちます。しゃぶしゃぶは薄造り脚肉を出汁に5〜8秒、半透明から白濁に変わる手前で引き上げるととろける食感に。殻付きの鍋は、脚の太い部位から先に入れ、甲羅味噌は最後に溶かして香りを移すと全体がまとまります。
焼き・蒸し:旨味を閉じ込める調理法と味付け例
蒸しは800g前後の個体で12〜15分、粗塩と日本酒を甲羅に少量、蒸し上がりで追い塩を控えめに。焼きは中火遠火で殻面から先に。脚は水分を逃しすぎないよう焼きすぎに注意、甲羅味噌は弱火でふつふつする程度に温め、醤油数滴で香り付け。ボイル再加熱は短時間で。加熱しすぎは身縮みとパサつきの原因です。
かに旅行で楽しむコツ:北陸・山陰で食べられるおすすめブランドと最適な時期
北陸のおすすめブランド(越前・加能・高志の紅ガニ)と旬
- 福井:越前がに(黄色タグ)。漁期の序盤〜寒の時期は身の張りと甘みが増しやすく、旅館の会席でも定番。
- 石川:加能ガニ(青系タグ)。香箱ガニ(メス)の解禁期間は短く、早期予約が賢明。
- 富山:高志の紅ガニ(紅ズワイのブランド)。大型選別で独自タグが付与され、コスパ良好な会席もあります。
山陰・関西で楽しめる松葉ガニ・間人ガニの特徴
鳥取・兵庫・京都北部で松葉ガニ、間人ガニ、津居山ガニ、柴山ガニ、浜坂ガニなど、港銘柄を食べ比べられます。日帰り操業の鮮度や港独自の選別で付加価値が付くため、価格は上がるが満足度も高くなりやすいです。
旅行前に確認すべき予約・価格の注意点
解禁〜寒の時期は相場が動きやすく、宿の仕入れとコース価格が連動します。「蟹の量(重量・杯数)」「コースの蟹の内訳」「タグの有無」を事前に確認。連休・週末は良個体の確保が難しくなるため、平日泊や早割の活用がおすすめです。
まとめ
タグ付き蟹は「産地証明+選別基準」の価値で、色の目安と文字情報(港名・ブランド名)の両方で判別するのが安全です。基準はサイズ・身入り・脚欠けなどの複合条件で、オス限定の運用もあります。味は個体差もあるものの、タグ付きは期待値が高く、贈答や外食向きの見栄えを選びやすいのが強みです。通販はタグ写真・産地/加工地・発送日・保証の確認が肝心で、旅行は解禁期と相場の動きを踏まえ早めの手配が成功の鍵です。次の一手としては、食べ方の希望(刺し・鍋・焼き)と予算に合わせ、産地と銘柄を決めて在庫と相場を早めにチェックするのがおすすめです。
参考
- 日本海の松葉蟹のタグをご紹介|丹後のかに宿・みのり旅館 – https://www.tango-kani.jp/smp/tag/
- 「ブランドを示すタグとは」松葉ガニを知る – https://www.matubagani-sengyoya.com/about/2011/10/post-6.html
- 蟹のタグ付きとは?タグなし蟹との違いやブランド蟹について解説(産直アウル) – https://sanchoku-mall.com/blogs/column/crub_tagged
- 松葉ガニのタグ付きとは?タグなしとの違いや基準について(マルツ) – https://marutsu.jp/blogs/news/tag
- 越前がにの特徴(越前町観光連盟) – https://www.town-echizen.jp/echizengani/about/feature.php
- 冬のグルメの代表格!タグ付きブランド蟹を食べに行こう(日本旅行) – https://www.nta.co.jp/media/tripa/articles/MqE40
- 「松葉ガニ」は「ズワイガニ」?鳥取市で食べるべき絶品極上の松葉がに(鳥取市観光コンベンション協会) – https://www.torican.jp/feature/gourmet_crab
- 北陸・関西・山陰地方のブランドガニ9種類を紹介!気になるタグの色もチェック(じゃらんニュース) – https://www.jalan.net/news/article/203815/








