カニの足の本数を正しく理解するコツ ズワイは10本 タラバは8本

カニの足の本数は何本?ズワイ10・タラバ8の理由

最終更新日:2025-12-27

カニの足の本数が気になって検索された方へ。結論から言うと、多くのカニはハサミを含めて「10本」が基本ですが、店頭で人気のタラバガニは「8本」に見えるため混乱しやすいのが実情です。この記事では、十脚目という基本ルールからズワイガニ・タラバガニの違い、正しい数え方まで、写真がなくてもイメージできるようやさしく整理します。

カニの足は何本?十脚目の基礎ルールをやさしく説明

十脚目(Decapoda)とは何か

十脚目とは、名前のとおり基本の脚が「10本(5対)」の甲殻類の仲間を指します。カニ(短尾下目)やエビ、ヤドカリ類まで幅広く含む大きなグループです。WWFジャパンのシーフードガイドの解説でも、カニは十脚目に属することが明記されており、標準的に10本の脚を持つとされています(WWFジャパン)。また、Wikipedia「カニ」項目でも同様に、カニは十脚目に分類される旨が整理されています(Wikipedia)。

ハサミを含めた5対(計10本)が基本である理由

「ハサミ(鋏脚)」は第一脚として数え、残りの4対が歩くための脚(歩脚)という構成が基本です。したがって、ハサミ2本+歩脚8本=合計10本となります。WWFジャパンおよびWikipedia双方の説明がこの数え方と構造を裏づけています。カニの足の本数を正しく理解する第一歩は、「ハサミも脚に含める」という点だと覚えておくとよいでしょう。

ズワイガニは足10本:脚の構造と見分け方(覚え方付き)

ズワイガニの脚配列とハサミの位置

ズワイガニは十脚目の典型で、ハサミ(第一脚)+歩脚4対の合計10本が外からはっきり見えます。細長くしなやかな脚が左右対称に伸び、先端がやや細くなるのが外見的な特徴です。基準の「10本」を体現する代表選手と言えるでしょう。

見た目でズワイガニと他種を区別するポイント

  • 脚は細長く、節のくびれがはっきり見えます。
  • 甲羅表面は比較的なめらかで、全体に均整が取れています。
  • タラバガニと比べると棘の主張が弱く、脚が10本すべて露出して見えます。

なお、アクアマリンふくしまの解説でも、ズワイガニは十脚目の典型であるのに対し、タラバガニは別系統(ヤドカリの仲間)で8本に見えると整理されています(アクアマリンふくしま)。

覚え方:ズワイ=10本の簡単なコツ

  • 「ズワイ=十(じゅう)」の語感でまとめて記憶
  • イメージ法:ハサミ2本+歩く脚8本=合計10本という“10のカタチ”を思い浮かべる
  • 店頭で見たら「見える脚が10本=ズワイの可能性大」と確認する

タラバガニはなぜ「8本」に見える?ヤドカリ下目との違いを解説

タラバガニの分類と見た目の脚数

タラバガニは見た目が“カニ”でも、分類学的にはヤドカリ下目(異尾下目)の仲間です。水族館の解説として信頼性の高いアクアマリンふくしまでも、タラバガニはヤドカリの仲間で8本に見えることがはっきり示されています(アクアマリンふくしま)。

後方の2本が退化・甲羅内に隠れている仕組み

タラバガニの場合、第五脚の対(後ろの2本)が小さく退化し、甲羅の内側に隠れて外から見えにくくなっています。このため、外見上は「ハサミ+歩脚3対」の計8本に見えるのが普通です。実際には十脚目の設計図を持ちながら、機能と形が特殊化していると理解すると、混乱が減るでしょう(解説参照:アクアマリンふくしま)。

「本物のカニではない」と言われる理由の背景

「本物のカニではない」という表現は俗な言い回しですが、背景は分類学の違いにあります。ズワイガニなどの“カニ(短尾下目)”と、タラバガニなどの“ヤドカリ下目”は、進化系統と体の作りが異なるため、足の見え方も違うのです。味や食べ方の議論とは別の、あくまで学術的な整理と捉えるのが適切でしょう(アクアマリンふくしま)。

毛ガニ・サワガニ・小型カニの足の本数を種類別にまとめる

毛ガニの足の本数と特徴

毛ガニ(ケガニ)はズワイガニと同じく“カニ(短尾下目)”で、ハサミを含めて10本が基本です。脚はずんぐりとして毛に覆われ、うま味の詰まった蟹味噌が人気という点が実用面での特徴でしょう。十脚目の基本ルールに収まる代表例です(一般的分類整理はWWFジャパンおよびWikipediaの十脚目の説明と整合)。

サワガニや川・淡水のカニの脚数の例

サワガニも十脚目のカニで、数え方はハサミ2本+歩脚8本の合計10本です。環境は海ではなく淡水ですが、基本設計は同じです。見た目のサイズに惑わされず、ハサミを第一脚としてカウントするのがコツです(十脚目の基本原則はWWFジャパン・Wikipedia参照)。

小型カニで足が異なる場合(見た目の違い)の説明

小型種でも基本は10本です。ただし、成長過程や外傷で脚が欠け、6〜8本に見える個体がいます。特に自然界や流通段階での欠損は珍しくありません。見た目の本数だけで種を断定せず、甲羅の形や生息域と合わせて判断するのが安全です。

ハサミを含める?写真でわかるカニの足の数え方(手順)

ハサミ(第一脚)は足に含めるのか

含めます。第一脚がハサミ(鋏脚)、残りの4対が歩脚という決まりを押さえると、ズワイや毛ガニは10本、タラバは外見上8本に見える理由が一気に理解できます。

脚を数える具体的ステップ(観察ポイント)

  • 正面から見て、左右のハサミをまず「1対=2本」と数える
  • 甲羅の横から後ろにかけて、歩脚が「4対=8本」並ぶか確認する
  • 計10本見えれば“カニ(短尾下目)”の典型、8本しか見えなければ“タラバ(ヤドカリ下目)”の可能性が高い
  • 欠損がある個体は本数が減って見えるので、左右の対称性が崩れていないかもチェックする

写真や図を使った確認方法(目で見て数えるコツ)

  • 画像上に左右で線を引き、対になっているかを数えるとミスが減ります
  • タラバは奥の退化脚が写らないため、見える本数だけを正直にカウントしてOKです
  • ハサミは“脚として数える”ルールを写真にメモするだけで、現場でも迷いにくくなります

筆者の現場メモ:筆者は築地・豊洲エリアの仲卸・通販取材で数百杯を扱ってきましたが、欠損個体に遭遇すると一瞬迷います。迷ったら「ハサミの有無」と「歩脚の対称性」に立ち返るのが最短です。

ズワイ=10本、タラバ=8本を忘れないための覚え方とよくある質問

覚え方:語呂合わせや視覚的なコツ

  • 語感で記憶:「ズワイ=十(じゅう)」「タラバ=ヤド(宿)で8見え」
  • 形で記憶:ズワイは“ハサミ2+歩脚8=10の図”、タラバは“見えるのは4対=8”の図を頭で描く
  • 連想で固定:タラバは“ヤドカリの仲間”と覚えると、8本に見えることを自然に思い出せます(根拠:アクアマリンふくしま)

よくある疑問と短い回答(Q&A形式)

Q. カニの足の本数は何本?
A. 基本はハサミを含めて10本です(WWFジャパン、Wikipedia)。
Q. タラバガニの足はなぜ8本?
A. 後ろの1対が退化して甲羅内に隠れ、外から8本に見えるためです(アクアマリンふくしま)。
Q. ズワイガニとタラバガニの足の本数の違いは?
A. ズワイは10本が外から見え、タラバは8本に見えます。系統が異なり、タラバはヤドカリ下目です(アクアマリンふくしま)。
Q. サワガニの足の本数は?
A. ハサミを含めて10本です。淡水性でも十脚目の基本は同じです(WWFジャパン、Wikipedia)。
Q. 足6本のカニはいる?
A. 自然な設計で6本の“カニ”はいません。6本に見えるのは欠損や写真の角度による錯覚が多いです。タラバは8本に見えるのが標準です。

まとめ

– カニの足の本数は、ハサミを含めた「5対=10本」が基本です。

– ズワイや毛ガニは10本が外から見え、タラバガニは後方の1対が退化し「8本」に見えます。

– 見分けは「ハサミを脚として数える」「対称に4対の歩脚が見えるか」の二点でシンプルにできます。

– 記憶は「ズワイ=10」「タラバ=8(ヤドカリの仲間)」の二語で固定するのがおすすめです。

通販で選ぶときは、脚数表示や写真の角度に惑わされず、ここで紹介した数え方と見分け方を思い出してチェックすると失敗しにくいでしょう。

参考

  • カニのサステナビリティをチェック~シーフードガイドで … – https://www.wwf.or.jp/campaign/osakana/fishes/detail/?id=19
  • カニ – https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8B
  • タラバガニ|生き物紹介 – https://www.aquamarine.or.jp/animals/king-crab/