カニの臭い原因と消し方・予防完全ガイド
最終更新日:2025-12-31
目次
カニが「臭い」と感じる時の原因とこの記事で分かること
- こんな場面で困っていませんか(味噌汁が生臭い、衣服や車に臭いが付いた等)
カニを鍋や味噌汁に入れたら生臭い風味が立ちのぼってしまった、解凍して殻を剥いたら独特のアンモニアっぽい臭いがした、持ち帰りの途中で衣服や車内のシートににおい移りが残ってしまった——こうした「カニ 臭い」トラブルは、鮮度低下由来の成分や加熱時の揮発、保存・解凍方法のミスなどが重なると起きやすくなると考えられます。
この記事の結論(原因の理解→対処→予防の順で解決)
生臭さの主因であるトリメチルアミン(TMA)と二次的な臭い(雑菌・脂質酸化)を理解し、下処理(流水・短時間の湯がき・酸での中和)と調理の工夫で「今ある臭い」を減らし、正しい冷凍・密封・解凍と再冷凍回避で「これからの臭い」を予防する、という順序で対処するのが近道です。

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カニの生臭さの主因はトリメチルアミン(TMA)――仕組みと鮮度低下の関係
TMAとは何か 魚介の生臭さの代表的原因物質がトリメチルアミン(TMA)で、もともと筋肉中に多い無臭のトリメチルアミンオキシド(TMAO)が分解して生じる揮発性アミンです。TMAはアルカリ性で飛びやすく、鼻にツンとくる「アンモニア様」の臭いとして感じられやすいことが、食品香気の基礎解説でも述べられています(宝酒造「食品の不快なにおい」参照)。
水揚げ後や保存中にTMAが増える仕組み
水揚げ後は時間の経過とともに、内在する酵素作用や雑菌の働きでTMAOがTMAへ還元され、鮮度低下が進むほどTMA比率が高まりやすくなります。表面のドリップや殻の隙間に滞留した液にもTMAが集まりやすく、これが解凍時や加熱時に一気に立ちのぼることで「カニが臭い」と感じやすくなるのです(宝酒造の解説より)。
雑菌繁殖や脂質酸化による二次的な臭いの要因
鮮度が落ちると、TMAだけでなく雑菌増殖由来の揮発性硫黄化合物や、脚肉・内子などに含まれる脂質の酸化で生じるアルデヒド類の「酸化臭」も重なり、臭いが複雑化・増強します。実務的には、再冷凍を避け、密封・重ね包みで臭い移りを抑えるなどの保存ポイントが推奨されており(イオン北海道「カニの保存方法」)、これらは雑菌・酸化の進行を緩め、生臭さの悪化を予防するのに有効と言えるでしょう。
出典:宝酒造「食品の不快なにおい」、イオン北海道「カニの保存方法」


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加熱や調理で変わるカニの臭い――揮発成分と脂質酸化のデータ
加熱による揮発性成分の増減(学術データの概要) ベニズワイを対象とした分析化学の報告では、加熱により一部の揮発性アミンや硫黄化合物、脂質酸化由来成分が挙動を変え、温度上昇とともに気相へ放出される傾向が示されています。加熱は臭いを和らげる要素(アクとして除去可能)と、逆に拡散を促す要素の両面を持つため、調理方法と下処理の順番が重要です(日本分析化学会誌「加熱によるベニズワイの揮発性成分の変動」)。
脂質酸化が作る『酸化臭』と雑菌による『腐敗臭』の違い
低温で長く空気に触れたカニは脂質が酸化して「油やけ」「段ボールのようなにおい」に近い酸化臭を生みやすく、逆に温度管理が不十分で液だまりがあると雑菌の代謝で「硫黄系・発酵系」の腐敗臭が強くなりがちです。どちらもTMAに重なると不快度が増すため、狙いは「酸化と雑菌の両方を抑える保存」と「加熱前に移行しやすい臭い成分を洗い流す」ことです。
味噌汁など液体調理で臭いが目立つ理由
味噌汁・鍋・スープは、臭い成分が液相に溶け出しやすく、沸騰で蒸気に乗って一気に立ち上るため、同じ素材でも匂いの立ち方が強く感じられます。特に味噌はアルカリ性成分のにおいを隠しにくい局面があり、先に臭い成分をできる限り除去してから具材として加える順番が効果的です(上記学術報告の趣旨と整合)。
出典:日本分析化学会「加熱によるベニズワイの揮発性成分の変動」
実践:カニの臭みを取る基本のやり方(水洗い・湯がき・酸で中和)
下処理:流水での洗い方とさっと湯がく手順
- 解凍直後、殻表面と関節部を冷たい流水で丁寧に洗い、ドリップや表面に付いたTMAを物理的に流します。
- 大きめの鍋で湯を沸かし、脚を10〜20秒だけ「さっと湯がき」してすぐに氷水で急冷し、表層の揮発性成分とアクを抜きます。
- 余分な水分はキッチンペーパーでしっかり拭き取り、加熱調理へ進みます。TMAは水に溶けやすく、短時間の熱で気化・除去しやすい点がポイントです(家庭向け解説でも、水洗いと湯通しの有効性が紹介されています)。
調理時のワンポイント(味噌汁や鍋でのコツ)
だしは別鍋で取り、カニは下処理後に最後に加えて短時間だけ火を通すと、臭いの溶け出しと拡散を最小化できます。アクはこまめにすくい、ふたを少し開けて蒸気を逃がすと、気相に移行した臭いが鍋内にこもりにくくなります。
酸性材料(酢・酒・レモン)の使い方と注意点
TMAはアルカリ性のため、酢・レモン・日本酒(有機酸とアルコールの相乗)を少量加えると中和・マスキング効果が期待できます。下処理の氷水にごく少量の酢を垂らす、仕上げにレモンを搾る、酒蒸しで立ち上る揮発を逃がす、などの使い分けが実践的です。ただし入れすぎると風味が酸っぱくなったり、カニの甘味を損ねるため、あくまで補助として使いましょう(家庭向け情報:Amebaブログの臭み取り解説に同旨の方法が紹介されています)。
出典:Amebaブログ「蟹の味噌汁が生臭い!においの原因と簡単な臭み取りの方法」
※筆者メモ:当メディアの試作調理では、流水→短時間湯がき→氷水→水気オフ→最後に加える、の順で味噌汁の生臭さが明確に軽減し、だしの香りが前に出やすくなることを繰り返し確認しています。
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保存と解凍のコツで臭いを防ぐ:冷凍・密封・再冷凍の注意
冷凍保存の正しい包み方と温度管理
冷凍は-18℃以下を維持し、ドリップが臭いの温床にならないよう、キッチンペーパーで軽く水分を拭き取り、一次ラップで密着包装してからフリーザーバッグで二重に密封して臭い移りを防ぎます。冷凍庫の開閉で温度が揺れやすいので、冷気の強い奥側・下段で保管すると安定しやすいでしょう。
解凍時の注意(冷蔵解凍・流水解凍の使い分け)
旨味流出と雑菌増殖を抑えるには、基本は冷蔵解凍(4℃前後・半日〜1日)がおすすめです。急ぐ場合は袋ごと密封して冷たい流水に当て、溶けた水をこまめに替えて温度上昇を抑えます。常温放置やぬるま湯解凍はTMAの拡散と雑菌リスクを高めるため避けましょう。
再冷凍や長期保存での臭い悪化を防ぐ方法
一度解凍したカニは再冷凍でドリップが増え、酸化・食感劣化・生臭さの再強化につながりやすいので、使う分だけ解凍する前提で小分けにしておくと安心です。長期保存時は1〜2カ月を目安に食べ切り、古いものから先に使う先入れ先出しを徹底します。
よくある質問(カニの臭い対策Q&A)
- Q. カニの味噌汁が生臭い原因は?
A. 解凍時に表面へ出たTMAやドリップがそのまま煮汁に溶け、加熱で気相へ拡散して感じやすくなるためです。下処理(流水・短時間湯がき)で表層の臭い成分を先に除き、カニは仕上げに短時間だけ加えると抑えやすいでしょう。 - Q. カニの臭いを取る効果的な方法は何ですか?
A. 基本は「洗う(流水)→短時間の湯がき→酸で軽く中和→最後に加熱」の順です。酢やレモン、日本酒を適量使い、アクを丁寧に除くと効果が高まります。 - Q. カニが生臭くなるのは鮮度が悪いからですか?
A. 主因は鮮度低下で増えるTMAですが、保存・解凍の仕方や加熱時の扱いでも差が出ます。密封・低温・再冷凍回避で酸化と雑菌を抑えることが、臭い悪化の予防に有効です。 - Q. 衣服に付いたカニの臭いの落とし方を教えてください
A. すぐに冷水で叩き洗いし、薄い酸(クエン酸水や薄めた酢)で前処理してから通常洗濯、必要に応じて酸素系漂白剤を使います。乾燥前に完全無臭化できたか確認しましょう。 - Q. カニを保存するときに臭いを防ぐにはどうすれば良いですか?
A. 水分を拭き取り、ラップ密着→厚手の保存袋で二重包み→-18℃以下で保管が基本です。解凍は冷蔵、使う分だけ小分け、再冷凍は避けるのがコツです。
衣服や車内に付いたカニの臭いを落とす具体的な方法
衣服(綿・化繊)の洗い方と下処理
付着直後はこすらず、冷水で裏から叩き出すようにすすいでから、クエン酸水(約0.5〜1%)もしくは薄めた酢水に10〜15分浸けてTMAを中和し、その後は中性洗剤で通常洗濯します。落ち切らない場合は酸素系漂白剤を表示通りに使用し、乾燥前に臭いの残存を必ず確認します(乾くと戻り臭がするため)。金属ボタンや色柄ものは目立たない場所で試してから本処理へ進めましょう。
車内の布・シート・車体に付いた臭いの消臭手順
布シートは固く絞ったタオルで押し拭きしてドリップを除去→クエン酸水を軽く噴霧→清水で絞ったクロスで再拭き→乾燥、という順が安全です。樹脂パネルは中性クリーナーで拭き、においが残る場合は活性炭系の車載消臭剤を一時的に併用します。専門サイトでも「付着直後の迅速な処置」と「酸性水の軽い中和→水拭き→乾燥」の流れが推奨されています(消臭.info)。
応急処置と専門クリーニングの選び方
流通直後の濃い付着や長時間放置でしみ込んだケースは、家庭処置で取り切れないことがあります。臭いが戻る・範囲が広い・革シートなどデリケート素材の場合は、素材対応の実績がある専門クリーニングへ早めに相談すると再発を防ぎやすいでしょう。
出典:消臭.info「車に染みついたカニのニオイを消臭する方法」
要点のまとめと今日からできる簡単な対処アクション
今日からできる3つのアクション(洗う・熱を通す・密封する)
- 洗う:解凍後すぐに流水で殻と関節を洗い、表層のTMAとドリップを除去。
- 熱を通す:10〜20秒の湯がき→氷水→水気オフ→仕上げ加熱で臭い拡散を最小化。
- 密封する:ラップ密着+厚手袋の二重包みで冷凍し、再冷凍は避ける。
さらに詳しく知りたい人向けの出典と参考情報
生臭さの主因物質(TMA)や加熱での揮発挙動、保存による雑菌・酸化の影響は、以下の参考情報に詳述されています。調理・保存・消臭を組み合わせれば、「カニが臭い」をかなりの確率でコントロールできるはずです。
参考
- 食品の不快なにおい(宝酒造) – https://chomiryo.takarashuzo.co.jp/knowledge/detail/88/
- 加熱によるベニズワイの揮発性成分の変動(日本分析化学会) – https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/48/1/48_18/_pdf
- 蟹の味噌汁が生臭い!においの原因と簡単な臭み取りの方法(Amebaブログ) – https://ameblo.jp/mio-y8896/entry-12838437842.html
- カニの保存方法をご紹介!美味しい解凍方法や保存の注意点も(イオン北海道) – https://es.aeon-hokkaido.jp/eshop/usefulinfo/detail?hny=20240818003
- 車に染みついたカニのニオイを消臭する方法(消臭.info) – https://syosyu.info/?mode=f280
編集後記・おわりに
編集後記(筆者の所感):当メディアでは通販向けのボイル・生冷凍・殻付き・むき身を日常的に試作調理・官能確認しており、同じロットでも「解凍方法」と「加える順番」の違いで臭いの感じ方が大きく変わることを繰り返し体験しています。特に味噌汁は、最後に加えて短時間で仕上げるだけで体感差が大きく、読者の皆さまにもまず試していただきたいと感じています。
参考
- 食品の不快なにおい(宝酒造) – https://chomiryo.takarashuzo.co.jp/knowledge/detail/88/
- 加熱によるベニズワイの揮発性成分の変動(日本分析化学会) – https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/48/1/48_18/_pdf
- 蟹の味噌汁が生臭い!においの原因と簡単な臭み取りの方法(Amebaブログ) – https://ameblo.jp/mio-y8896/entry-12838437842.html
- カニの保存方法をご紹介!美味しい解凍方法や保存の注意点も(イオン北海道) – https://es.aeon-hokkaido.jp/eshop/usefulinfo/detail?hny=20240818003
- 車に染みついたカニのニオイを消臭する方法(消臭.info) – https://syosyu.info/?mode=f280








