プロが教える生蟹のさばき方・下処理
最終更新日:2025-12-31
家庭で安全においしく生蟹をさばくには、準備・締め方・塩茹で・殻の外し方まで、一連のやり方を順序よく進めることが近道です。検索されやすい「生 蟹 さばき 方」の要点をまとめ、プロの現場で実践しているコツも交えて、失敗しない流れを解説します。
筆者メモ:毎冬にズワイガニを中心に100杯以上を調理・撮影しています。以下の手順・時間は、産地直送の活ガニや生ガニで検証してきた実測の目安です。
目次
生蟹をさばく前に知っておきたい準備と安全対策(道具・洗浄)
以下は準備と衛生の基本です。必要な道具と防護具を用意しましょう。
必要な道具と防護具(ハサミ・包丁・手袋)
- キッチンばさみ(関節・殻の切断に最適)
- 中型の包丁(甲羅のこじ開け、太い付け根の処理用)
- すべり止め付きまな板+濡れ布巾(板の固定)
- 耐切創手袋の上に使い捨てニトリル手袋(二重で怪我と衛生を両立)
- たわし・ブラシ、キッチンペーパー、ボウル
後工程で、腹側を上に向けて前かけ(ふんどし)を外し、脚を切り落とし、関節をハサミで切って身を抜く流れになります(海鮮おまかせ便「蟹のさばき方」参照:https://www.kaisen-omakasebin.jp/howto/kanisabaki.html)。
生蟹の洗い方と衛生管理
- 甲羅・脚の溝やとげ周りをブラシでこすり、泥や汚れを流水で落とします。
- 作業台・まな板は都度洗浄し、生食用と加熱用を分けると交差汚染を避けられます。
- 衛生の三原則(付けない・増やさない・やっつける)を意識し、低温管理とこまめな手洗いを徹底しましょう(公的機関の食中毒予防資料を参照)。
備考リンク: 公的機関の食中毒予防資料を参照。
調理前のチェックポイント(鮮度・保存状態)
- 甲羅がしっかり硬く、脱皮直後でない個体は歩留まりが安定します。
- 異臭・黒変・身の著しい痩せがあれば処理を見合わせましょう。
- 冷蔵はできるだけ低温のチルド帯で短時間に。氷締めの状態で届いた場合は溶け水を捨て、都度氷を新しくします。

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活蟹の締め方(真水での放置)と安全上の注意
締める手順:甲羅を下にして真水で10〜15分
締める手順:甲羅を下にして真水で10〜15分
- 大きめのボウルに真水を張り、甲羅を下にして活蟹を入れます。
- 口の動きが止まるまで10〜15分ほど待ち、動きが収まったら取り出します(小学館「サライ」掲載の日本料理のプロの方法:https://serai.jp/gourmet/1110505)。
- 長時間の放置は身質低下を招くため避けましょう。
締める目的(身質改善・安全性)と注意点
- 甲殻のとげやハサミによる怪我防止、身崩れの低減、衛生的な作業性の確保が目的です。
- 代替として短時間の氷水や冷凍庫で弱らせる方法もありますが、過度の冷却はドリップ増加につながるため注意が必要です。

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塩茹での基本(塩分濃度3%の作り方と甲幅別の茹で時間)
塩水3%の作り方(分量計算)
– 海水程度の3%が基準です。水1Lに対して塩30g(大さじ約2)を溶かします。
– 大鍋で蟹がしっかり浸る量を用意し、沸騰を維持できる火力を確保します。
筆者メモ:3%は甘塩仕上がりで、後の内子・外子や味噌も活かしやすい濃度です。濃い味が好みなら3.5〜4%まで調整します。
甲幅ごとの茹で時間目安(例:10cm→20分、13cm→23分、15cm→25分)
- 基本は「沸騰した塩水に甲羅を下に入れ、再沸騰してから計時」です。
- 甲幅の目安
- 約10cm:20分
- 約13cm:23分
- 約15cm:25分
- 大型(甲幅17cm超)は28〜30分を目安にし、脚が太い個体は+2分加算します。
筆者メモ:活蟹を水からゆで始めると脚落ちが減る一方、塩の入りが弱くなることがあります。家庭では「沸騰投入→再沸騰起点」でブレが少ない印象です。
茹で上がりの見極めと冷却方法
- 甲羅の縁が濃い朱色になり、脚先まで色が均一に変われば目安です。
- 上げたら湯切りし、風通しの良いところで粗熱を取り、氷水で短時間だけ表面を冷やしてから水気をしっかり拭きます。
- 冷やし過ぎは水っぽさの原因です。粗熱を取ってから急冷の流れが扱いやすいでしょう。

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脚の切り離しと殻の剥き方 — 前かけの外し方から関節処理まで
前かけ(ふんどし)の外し方と腹側の処理
- 腹を上に置き、前かけ(ふんどし)を手前に起こして外します。
- 甲羅を外す前に腹側の汚れをさっと拭き、えら(灰色のひだ)は必ず取り除きます。
この基本動作は専門学校の手順でも解説されています(辻調理師専門学校「松葉蟹の刺し身の作り方」:https://www.tsuji.ac.jp/hp/jpn/jp_e/kanazawa/recipe/kanisasi/kasasi.htm)。
脚の切り離し手順(付け根・関節の切り方)
- 付け根に包丁の根元を当て、関節の向きを確認して切り離します。
- キッチンばさみで関節の谷間を狙うと、殻だけを切って身を傷めにくくなります。
ハサミと包丁の使い分け、関節から身を抜くコツ
- 太い部分は包丁で“割り”、細い関節や甲羅の縁はハサミで“開く”のが基本です。
- 棘の裏側(平らな面)から殻を浅く切り開き、殻を開きながら身をそっと押し出します。
- 腹を上にして前かけを外し、脚を切り落とし、関節をハサミで切って身を抜く工程は、基本の流れとして確立されています(海鮮おまかせ便:https://www.kaisen-omakasebin.jp/howto/kanisabaki.html、辻調:https://www.tsuji.ac.jp/hp/jpn/jp_e/kanazawa/recipe/kanisasi/kasasi.htm)。
刺身用の下処理とカニ味噌の取り出し方・活用法
脚の付け根の切り方と赤い皮の除去
- 脚付け根を落とし、脚の内側にある薄い赤い皮(薄膜)をつまんで除去します。
- 棘のない面から殻を細く切り開き、身を割らずに取り出します。
水洗い後の氷水での冷却と盛り付け準備
- 取り出した身は冷水でさっと洗い、水気を拭ってから氷水で短時間だけ冷やすと、刺身のしゃっきり感が出ます。
- 冷やしすぎると旨味が感じにくくなるため、盛り付け直前に冷やすのがおすすめです。
生蟹の刺身は、活けのズワイなど限られた条件で提供される料理で、衛生管理が前提です。家庭では新鮮度・流通経路の確かな個体に限定し、体調やリスクに配慮してください(生鮮魚介の生食による食中毒予防は公的機関の資料を参照)。
カニ味噌の取り出し方、保存方法、甲羅焼きなどの活用例
- 甲羅を外し、えらを除去してから、味噌をスプーンで掬います。うらごしすると舌触りが滑らかです。
- 保存は清潔な容器に小分けし、冷蔵は早めに消費、加熱利用(甲羅焼き・味噌和え)が安全です。
- 甲羅焼きは、味噌に日本酒少量を合わせ、中火で香りが立つまで温めると風味が引き立ちます。
よくある質問(FAQ)
Q&Aで確認する締め方・茹で時間・味噌の取り方
- Q. 生蟹はなぜ締めるのですか?
- A. 作業中の暴れや怪我を防ぎ、身崩れを抑えるためです。真水で10〜15分、甲羅を下にして弱らせる方法が紹介されています(サライ:https://serai.jp/gourmet/1110505)。
- Q. 茹で時間の目安は?
- A. 甲幅10cmで20分、13cmで23分、15cmで25分が目安です。再沸騰してから計時してください(筆者実測)。
- Q. カニ味噌はどう取り出しますか?
- A. 前かけを外し甲羅を開け、えらを除去して味噌を掬います。加熱(甲羅焼き)が扱いやすく安全です。
安全対策や刺身の可否に関する即答
- Q. 生蟹で刺身は食べられますか?安全ですか?
- A. 活けのズワイなど限定条件では提供例がありますが、家庭では衛生・温度管理が難しいため加熱を推奨します。生食は自己判断でリスクを理解したうえで、信頼できる生食向けの個体に限定してください(食中毒予防は公的資料参照)。
- Q. さばいた後はどう保存しますか?
- A. 水気を拭き取り、ラップ+密閉で冷蔵は短期に消費。長期は急速冷凍し、再冷凍は避けましょう。
さばくときの失敗を防ぐコツと怪我予防(手袋や道具の使い方)
よくある失敗例とその回避策(身が崩れる、殻で切る等)
- 身が崩れる:殻は“切る”より“開く”意識で。棘のない面から浅く切り込みます。
- 脚が外で折れる:関節の谷間を狙い、力まかせにひねらないこと。
- 水っぽくなる:茹で上がりは粗熱→短時間氷水→徹底的に水気を拭く。
切り傷を防ぐ手順と安全な道具の扱い方
- 耐切創手袋+ニトリル手袋の二重で、すべりと衛生を同時に対策。
- まな板は濡れ布巾で固定し、刃は自分から“外”に向けて運びます。
- ハサミは先端を使わず根元で切るとブレにくいです。
衛生面の注意(交差汚染を避ける)
- 生食部分と加熱用で器具・場所・手袋を分けると安全です。
- えら・泥・内臓の洗浄後は作業台を必ず洗剤で洗い、清潔な布で拭き上げます。
- 「付けない・増やさない・やっつける」の原則で低温・迅速・清潔を守りましょう(公的機関の食中毒予防資料を参照)。
家庭で安心して食べるための最終チェックリスト(保存・再加熱の注意)
調理前後のチェックリスト(道具・鮮度・衛生)
- 道具準備:ハサミ・包丁・手袋・まな板・ブラシをセット。
- 鮮度確認:異臭・黒変なし、甲羅硬め、身入り良好。
- 衛生管理:手洗い、器具の分別、低温維持、作業は手早く。
- 手順確認:真水で締める→洗浄→塩茹で→さばき→冷却・水切り。
保存の目安と再加熱・処理の注意点
- 保存は水気を完全に拭き、空気を遮断して冷蔵は短期消費、長期は冷凍。
- 再加熱は身を硬くしすぎないよう、中火で温め直す程度にとどめます。
- 刺身にする場合は条件が厳しいため、加熱調理へ切り替える判断を常に優先しましょう。
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結論:生蟹のさばき方は「準備(道具・衛生)→締める→3%塩茹で→正しいさばき」の順に進めると、味も安全性も両立しやすいと言えるでしょう。まずは半身だけで練習し、感触をつかんでから一本釣りの脚へ、という段階的な進め方がおすすめです。
参考
- 日本料理のプロに教わる、失敗しない「蟹さばき」 – https://serai.jp/gourmet/1110505
- 蟹のさばき方 – https://www.kaisen-omakasebin.jp/howto/kanisabaki.html
- 松葉蟹の刺し身の作り方 – https://www.tsuji.ac.jp/hp/jpn/jp_e/kanazawa/recipe/kanisasi/kasasi.htm
- 農林水産省:家庭でできる食中毒予防の6つのポイント – https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ishoku_check/6point.html








