更新日:2026-01-01
執筆:kani-tu.com編集部(元飲食店の海産物仕入れ担当。毎シーズン自宅で活ガニを調理し、甲殻類の下処理と加熱の検証を継続)
目次
蟹のエラは食べられる?食べてはいけない理由を端的に解説

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結論:エラは基本的に食べない方がよい理由
蟹の「エラ」は白いヒラヒラした薄片状の器官で、水中の不純物を濾し取る構造のため雑菌や汚れが付着しやすく、食味も悪化しやすい部位とされています。漁業者や専門店の解説でも「エラは食べられない部分なので外す」と明記されており、下処理で除去するのが基本です(出典:丸つ漁業「紅ズワイガニの食べ方」/銀座渡り蟹「ワタリガニの捌き方」)。
エラをそのまま食べた場合に想定されるリスク
エラは泥臭さや苦味・えぐみが出やすく、料理全体の風味を損なう可能性が高いほか、付着菌の持ち込みリスクが相対的に高いと考えられます。十分に加熱すれば一般的な食中毒菌は低減できますが、不要部位を先に外すことで衛生面と味の両方を安定させやすくなります(根拠:前掲の専門店解説に加え、家庭の食中毒予防は「十分加熱(中心75℃1分以上)」等が推奨されています。出典:農林水産省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」)。
白いヒラヒラと灰色の“ガニ”の見分け方:エラの種類と特徴
白いヒラヒラ(エラ)の特徴と位置
甲羅を外した内側に、扇のように折り重なる白い薄片があり、これが一般的に「エラ」と呼ばれる部分です。指でつまむと簡単に外れ、調理前に取り除くのが基本と案内されています(出典:株式会社コーラル・シー「ワタリガニの美味しい食べ方とは?」)。
腹部についている灰色のガニ(=除去すべき部分)の特徴
腹側には灰色〜黒っぽいスポンジ状の「ガニ」と呼ばれる部位が付いている場合があり、こちらも食用には適さないため除去が推奨されます。見た目はふわっとした繊維塊のようで、指でつまんで外せます(出典:天野食品「カニのさばき方&食べ方」)。
なぜエラを取り除くのか:雑菌・味・調理上の問題点を検証
エラに雑菌が付きやすい理由と実例
エラは水を通し続けるフィルターのような器官で、微細な泥・有機物や海水由来の細菌が付着しやすい性質があります。家庭調理では、そもそも付着負荷の高い部位を取り除くことで、交差汚染の機会を減らしやすく、加熱前の衛生管理にも寄与します。家庭での食中毒予防は「清潔・加熱・冷却」の徹底が基本とされ、不要部位の除去はその一環と考えられます(出典:農林水産省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」)。
エラが料理の味に与える影響
エラや灰色のガニは、苦味・えぐみ・海泥様のにおいの原因になりやすく、口当たりも繊維っぽく食感を損ねます。筆者の家庭調理経験でも、エラを丁寧に除去した個体は出汁や身の甘みが素直に出やすく、カニミソの風味も濁りにくい傾向がありました。味の安定化という観点でも、外してから加熱するのがおすすめです。
茹でる前の基本的なさばき方:エラとフンドシの取り外し手順
用意する道具と衛生の確認
- ・ まな板・包丁(できれば出刃など丈夫な刃)、キッチンばさみ、軍手または耐切創手袋
- ・ 清潔なブラシ(甲羅表面の汚れ落とし用)、キッチンペーパー、アルコールスプレー
- ・ 作業前後の手洗い・器具の洗浄消毒を実施し、生もの用と加熱後用の器具を分けると安心です(出典:農林水産省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」)。
手順1:甲羅を外して内臓を確認する
- ・ 腹側の三角形の殻(フンドシ/アブドメン)を起こし、指をかけて甲羅を外します。
- ・ 甲羅側にカニミソ(肝膵臓)が付いているので、流出させないよう静かに扱います。
手順2:白いエラ(ヒラヒラ)を手で引きはがす
- ・ 体側面に並ぶ白い薄片状のエラを、根元からつまんで引き抜きます。
- ・ 腹側の灰色のガニも見つけたら同様に除去します(出典:コーラル・シー、天野食品)。
手順3:フンドシ(腹側の殻)を外すコツ
- ・ フンドシは外すと作業がしやすく、身割りや洗浄も容易になります。
- ・ 外した後は、口元の硬い胃袋(砂袋)周辺の異物を軽く取り除き、必要以上に水洗いしすぎないようにします(うま味流出を防ぐため)。

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茹で方・蒸し方の具体手順と、茹でた後のエラの扱い
茹で時間・塩分目安・冷まし方
大鍋の海水程度の塩加減(約3%、水1Lに塩30g)で沸騰させ、甲羅を下にして静かに入れます。
中サイズ(700g前後)で12〜15分、大サイズ(1kg前後)で15〜20分が目安です。活きがにの場合は再沸騰後に計測します。
取り出したら湯を切り、うちわなどで表面の蒸気を飛ばし、粗熱を取ってからさばくと身離れがよくなります。中心温度75℃で1分以上を目安に、十分な加熱を心がけましょう(出典:農林水産省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」)。
蒸し方のポイント(旨味を逃さない方法)
深鍋に蒸し台を入れ、底に熱湯を張って強火の蒸気で加熱します。目安は中サイズで15〜18分、大サイズで18〜22分。蒸しは旨味流出が少なく、カニミソの香りも保ちやすいのが利点です。
茹でた後にエラが残る場合の取り除き方
加熱後でもエラは根元をつまめば外れます。指が入りにくい場合はキッチンばさみで根元を軽く切って外し、身に残った繊維はピンセットで除去します。取り外したエラやガニは再利用せず、速やかに廃棄してください。
カニミソや内臓の扱い方:食べられる部分と避けるべき部分の見分け方
カニミソの取り出し方と保存のコツ
甲羅側に付いた緑褐色のペースト状が「カニミソ(肝膵臓)」で、加熱後は半凝固して扱いやすくなります。取り出したら清潔な容器に移し、当日〜翌日を目安に早めに食べ切るのがおすすめです。冷蔵は4℃前後、長期保存は避けます。
内臓のうち食べない方がよい部分の例
白いエラ、灰色のガニ、口元の硬い胃袋(砂袋)などは除去します。生の内臓の生食は避け、十分に加熱したうえで楽しみましょう(一般的な家庭調理では「中心75℃1分以上」を目安。出典:農林水産省)。
カニミソを使った簡単な食べ方・レシピ案
カニミソ+醤油少々で甲羅焼きにし、弱火で香ばしくなるまで温める。
カニミソ1:マヨ1で和えてトーストに薄く塗り、黒胡椒を振って軽く焼く。
日本酒や味噌少量でのばし、身と和えてカニ味噌和えにするのも手軽です。
衛生と安全の注意点:調理前後の保存・アレルギー・加熱の基本
生の蟹を扱うときの衛生対策(手洗い・調理器具の消毒)
作業前後の手洗い、器具・作業台の洗浄と消毒、加熱前と加熱後で器具を分ける、ドリップはすぐ拭き取り廃棄する、を徹底します。家庭の食中毒予防は「清潔・加熱・冷却」の基本を守ることが効果的です(出典:農林水産省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」)。
茹でた後の冷却・保存の方法と目安
粗熱を取り、身は殻付きのまま冷蔵で当日〜翌日を目安に消費します。冷凍する場合は急速冷凍し、乾燥を防ぐために二重包装します。うま味保持の観点では長期保存は推奨されません。
アレルギーや体調別の注意点
甲蟹アレルギーの既往がある方は摂取を避け、初めて食べるお子さまや体調不良時は少量から試すなど慎重に行ってください(出典:消費者庁「アレルギー表示」)。
通院中や食事制限がある場合は、事前に医師・管理栄養士へ相談すると安心です。
まとめ:安全に美味しく食べるためのエラの処理とおすすめ手順
- 蟹のエラや灰色のガニは、衛生面と味の観点から基本的に食べずに除去するのが安心です(出典:丸つ漁業、銀座渡り蟹、コーラル・シー、天野食品)。
- 下処理は「甲羅を外す→白いエラと灰色のガニを外す→砂袋など不要部位を除く」を丁寧に行いましょう。
- 加熱は中心75℃1分以上を目安に、茹では塩分約3%で15分前後、蒸しは強い蒸気で15〜22分程度を基準にサイズで調整するとよいでしょう。
- 衛生管理(清潔・加熱・冷却)と早めの消費、アレルギー配慮を忘れず、身の甘さとカニミソの香りを最大限に引き出して楽しんでください。
— 今日から実践できるエラ処理(短い手順) —
- 1) 甲羅を外す
- 2) 白いエラと灰色のガニを手で外す
- 3) 砂袋を除く
- 4) 塩分3%で適正時間加熱
- 5) 速やかに冷まして提供

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よくある質問
蟹のエラは食べられる?
基本的には食べない方がよいとされています。雑菌や汚れが付着しやすく、苦味やえぐみの原因にもなりやすいため、下処理で外すのが無難です(出典:丸つ漁業、銀座渡り蟹)。
蟹のエラはどうやって取る?
甲羅を外したのち、白いヒラヒラ状の部分を根元から指でつまんで引き抜きます。腹側の灰色のガニも同様に外します(出典:コーラル・シー、天野食品)。
蟹の白いヒラヒラはエラ?
はい、甲羅内側に並ぶ白い薄片状の器官がエラです。食べずに取り除きます(出典:コーラル・シー)。
蟹のエラを食べるとどうなる?
十分に加熱すれば急性のリスクは低いと考えられますが、雑味・におい・食感が悪化しやすく、衛生面の観点からも推奨されません(出典:丸つ漁業、農林水産省の加熱推奨)。
茹でた蟹のエラは取れる?
はい、加熱後でも根元をつまめば外せます。つかみにくいときはキッチンばさみで根元を軽く切って除去してください。
参考
- 紅ズワイガニの食べ方 – https://marutsu.jp/blogs/news/beni_eat
- ワタリガニの捌き方と茹で方/美味しい食べ方【渡り蟹】 – https://ginzawatari.jp/%E3%83%AF%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%82%99%E3%83%8B%E3%81%AE%E6%8D%8C%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%81%A8%E8%8C%B9%E3%81%A7%E6%96%B9%EF%BC%8F%E7%BE%8E%E5%91%B3%E3%81%97%E3%81%84%E9%A3%9F%E3%81%B9%E6%96%B9/
- ワタリガニの美味しい食べ方とは? – https://coralsea.co.jp/watarigani-tabekata/
- カニのさばき方&食べ方 – https://www.amanofoods.jp/season/10782/
- 家庭でできる食中毒予防の6つのポイント – https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ishokudogen/6point.html
- アレルギー表示(消費者庁) – https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/allergy/








