カニをふっくら蒸す時間の完全ガイド
最終更新日:2025-12-27 執筆:かに通編集部(毎冬20杯超のズワイ・タラバで検証)
目次
カニをおいしく蒸すために知っておきたい蒸し時間の基本
本ガイドでは、カニの蒸し時間の基本を押さえ、目的の食感に合わせて分単位で調整できるよう解説します。蒸し過ぎると繊維が縮んで水分が抜け、パサつく原因に。殻は十分に熱が通ると鮮やかな赤になり、脚の付け根から香りが立つタイミングが仕上がりの合図になりやすいでしょう。
蒸し時間の長短で食感は大きく変わります。短めなら半透明でみずみずしく、長すぎると水分が抜けてパサつく可能性が高くなります。各家庭のコンロや蒸し器の特性、カニのサイズに合わせて微調整してください。
蒸し時間で変わる食感と見た目
「カニ 蒸し 時間」を少し短くすれば半透明でみずみずしい食感に仕上がり、長すぎると繊維が縮んで水分が抜け、パサつきやすくなるため、目的の食感に合わせて分単位で調整することが大切です。殻は十分に熱が入ると鮮やかな赤になり、脚の付け根から香りが立つタイミングが仕上がりの合図になりやすいでしょう。
この記事を読んで得られること(種類別の目安・調理器具別の方法)
本ガイドでは、カニの種類別の蒸し時間目安、生・ボイル・冷凍の違い、蒸し器がない場合のフライパンや圧力鍋の代替方法まで、家庭で失敗しにくい時間とやり方を体系的に把握できます。
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カニの種類別 蒸し時間の目安(タラバガニ・ズワイガニ・毛ガニなど)
タラバガニの蒸し時間目安
タラバは身が太く熱が通りやすいため、丸ごとや大きな脚でも強火の蒸気で10〜15分が基本目安です(中型想定、出典:Jins Partners)。脚のみであれば太さにより7〜12分に短縮できることが多く、火の通りが速い先端側は早めに上げると均一に仕上がりやすいでしょう(出典:Jins Partners https://jins-partners.co.jp/kani/kani-musi-jikan/)。
ズワイガニ(紅ズワイ含む)の蒸し時間目安
ズワイは可食部が繊細で、蒸しすぎるとパサつきやすいため、丸ごとは15〜20分が基本線です(出典:Jins Partners)。板前レシピでも「小さめ15分・大きめ20分」と同趣旨の目安が示されており、サイズによる調整が鍵と言えるでしょう(出典:Itamae Recipe https://itamae-recipe.com/entry/2022/04/06/160000)。
毛ガニ・花咲ガニなどその他の目安
毛ガニは甲羅が厚く味噌もしっかりしているため、丸ごとは15〜25分が目安です。花咲ガニは殻は堅いものの身離れは比較的よいので、10〜20分を中心にサイズで前後させるとよいでしょう(いずれも出典:Jins Partners)。
生カニ・ボイル済み・冷凍でどう違う?蒸し時間と下処理のポイント
生カニの場合の下処理と時間の考え方
生は中心までの加熱が必要なため、同サイズのボイル済みより2〜5分長めを基本にしつつ、強い蒸気で一気に仕上げるとドリップの流出を抑えやすいです。表面の泥や砂は使い古しの歯ブラシでやさしく落とし、水気をしっかり拭ってから蒸気へ入れると臭みが出にくくなります。
ボイル済みカニ(再加熱)の蒸し時間の目安
ボイル済みは再加熱が目的なので、丸ごとで8〜12分、脚だけなら5〜8分を目安に「温まり切ったらすぐ上げる」意識が大切です。蒸しすぎは食感を損なうため、殻が熱々になり脚の付け根から湯気と香りが立ったら早めに上げ、2〜3分の余熱で均します。
冷凍カニの正しい解凍方法と蒸し方の流れ
冷凍は冷蔵庫でゆっくり解凍(丸ごと12〜24時間、脚で6〜12時間)が基本で、急ぐ場合は密封して氷水に浸け、表面温度を上げすぎないようにします。表面の霜は流水でさっと流し、しっかり拭いてから蒸すと水っぽさを防げます。解凍後は生なら通常目安、ボイル済みなら「再加熱の目安」に従って短めに仕上げるとよいでしょう。
蒸し器で丸ごと蒸す手順:下処理(締め方・洗い方)と甲羅の向き
下処理の手順(締め方・洗い方の具体的なやり方)
- 生きているカニは氷水に10〜20分浸けて大人しくさせ、動きが落ち着いたら脚先をタコ糸で軽く束ねると暴れても身割れしにくくなります。
- 殻の溝や脚の関節をブラシで洗い、汚れを落とします。水気はキッチンペーパーで十分に拭き取ってから蒸気へ。
甲羅は下にして並べる理由と並べ方のコツ
- 丸ごとは「甲羅を下(腹を上)」にして並べると、旨みやカニみそが流れ出にくく、身詰まりのよい仕上がりが狙えます。
- 蒸気の通り道を確保するため、脚が重なりすぎないよう間隔を空け、必要なら蒸し板や葉物で当たりを柔らげます。
蒸し器での加熱時間の管理(タイマー・火加減)
- 鍋はあらかじめ強火で蒸気を勢いよく立て、蒸気が上がった状態からタイマーを始動します。
- 途中で蓋を頻繁に開けると温度が落ちるため、中盤までは極力開けず、終盤に香り・色・脚付け根の触感で確認し、上がり際は余熱2〜3分で調整します。
蒸し器がないときの代替:フライパン・圧力鍋での蒸し方と時間の目安
フライパンで簡単に蒸す方法(蓋の使い方・水量目安)
- 深めのフライパンに1〜2cmの水と耐熱皿(または蒸し台)を置き、しっかり密閉できる蓋を用意します。
- 予熱して蒸気が出てから投入し、時間は蒸し器+1〜2分を目安に、強火〜中強火でキープすると安定します。
圧力鍋で短時間に仕上げる方法と注意点
- 加圧環境では熱伝達が速いため、目安は通常の約6〜7割です。丸ごと中型ズワイで5〜8分、タラバ脚で3〜5分をめどに短時間でチェックし、自然放圧で身の暴れを抑えると崩れにくいでしょう。
- 過加熱になりやすいので初回は短めに設定し、足りなければ1〜2分ずつ追加するのが安全です。
脚や胴体などパーツ別の時間(部分加熱のコツ)
- 脚のみ:タラバ7〜12分、ズワイ6〜10分、毛ガニ脚8〜12分(ボイル済みは各−2〜3分)。
- 胴体のみ:ズワイ・毛ガニで10〜15分、タラバで8〜12分を目安に、甲羅下向きで蒸気を当てます。
身がパサつかないための蒸し過ぎ防止のコツ(再加熱の注意点も)
蒸し過ぎによる変化(食感・風味の劣化)
過加熱は筋繊維が締まり水分が抜け、パサつきやすく甘みも感じにくくなるため、目安時間の終盤で「最短で仕上げる」意識が重要です。
タイマー以外の確認方法(色・香り・身のはがれ具合)
- 殻色が均一な鮮紅色になり、脚付け根から甘い香りが立つ。
- 竹串を関節に差して抵抗が減る。
- 脚を軽くひねると身離れがよい。
再加熱時の低温短時間のすすめ
ボイル済みは内部まで温まればよいので短時間で十分です。上がり際に2〜3分の余熱を活用し、卓上で温かいうちに殻を外すと、身離れがよく旨みも逃しにくいでしょう。
FAQ(よくある質問)
Q: カニの蒸し時間は何分?
A: 中型の目安はタラバ10〜15分、ズワイ15〜20分、毛ガニ15〜25分です(出典:Jins Partners)。
Q: ボイルカニの蒸し方は?
A: 再加熱目的で短時間、丸ごと8〜12分・脚5〜8分をめどに、温まったらすぐ上げます。
Q: 冷凍カニはどう蒸す?
A: まず冷蔵庫でゆっくり解凍し、水気を拭いてから通常目安で蒸します。急ぎは氷水解凍が安全です。
Q: 甲羅はどの向き?
A: 甲羅を下(腹を上)にすると旨みが流れ出にくく、おすすめです。
Q: 蒸し過ぎるとどうなる?
A: パサつき、身離れ悪化、風味低下につながるため、終盤はこまめに状態確認しましょう。
すぐ使える:カニ種別・調理法別の蒸し時間一覧とチェックリスト
種別・調理法別の蒸し時間一覧(丸ごと/脚/胴体/冷凍)
- タラバ(丸ごと):10〜15分/脚:7〜12分/胴:8〜12分
- ズワイ(丸ごと):15〜20分/脚:6〜10分/胴:10〜15分
- 紅ズワイ(丸ごと):小さめ15分・大きめ20分(出典:Itamae Recipe)
- 毛ガニ(丸ごと):15〜25分/脚:8〜12分
- 花咲(丸ごと):10〜20分
- ボイル済み再加熱:丸ごと8〜12分、脚5〜8分(各種共通の目安)
- 圧力鍋:上記目安の約6〜7割(初回は短め設定)
- 冷凍品:解凍後に上記目安、半解凍は+2〜3分を目安に様子見
調理前チェックリスト(下処理・器具・時間の確認)
- サイズを確認し、目安時間を決める(キッチンタイマー必須)。
- 生・ボイル・冷凍の状態を把握し、解凍や下処理の段取りを組む。
- 蒸し器は事前に強火で蒸気を十分に立て、投入後から計時する。
- 並べ方は甲羅を下(腹を上)、脚は重なりすぎないよう間隔を空ける。
- 終盤は香り・色・身離れで仕上がり確認、上げたら余熱2〜3分で馴染ませる。
参考
※本記事は編集部による調理検証と上記出典をもとに作成しており、サイズ・個体差・器具により最適時間は前後します。最終判断は実際の状態を確認しながら微調整することをおすすめします。








