北陸のカニ徹底ガイド:種類・旬・選び方
更新日:2025-12-27
北陸のカニを美味しく食べたい人に向け、種類の違い、ブランドタグの見分け方、旬や買い方のコツを要点だけやさしく整理します。
目次
北陸で代表的なカニの種類:ズワイガニ・紅ズワイガニ・香箱ガニの違い
北陸のカニの主役はズワイガニと紅ズワイガニで、メスカニは香箱ガニ(福井ではせいこガニ)と呼ばれます。まずは特徴と見分け方を押さえましょう。
ズワイガニの特徴と見分け方
ズワイガニは日本海の大陸棚、水深200〜400mの冷たい海に生息する大型のカニです。雄は脚が太く身入りが良く、雌は小ぶりで内子・外子が魅力とされています(金沢観光協会、射水市観光協会の解説より)。
- ・生息環境:水深200〜400mの冷水域が中心です。
- ・サイズ感:雄は大型、雌(香箱・せいこ)は小型で卵を持ちます。
出典:金沢観光協会、射水市観光協会
紅ズワイガニ(ベニズワイガニ)の特徴
紅ズワイガニは鮮やかな紅色で、富山湾では秋から春にかけて広く流通します。甘みが強いのが持ち味で、価格はズワイガニより手に取りやすい傾向があります。富山の観光情報でも、紅ズワイは9月〜5月に楽しめると案内されています。
- ・味わい:甘みが強く、コスパの良さも魅力です。
- ・出回り:富山は9〜5月が目安です。
出典:富山県観光情報サイト
香箱ガニ・せいこガニ(メスカニ)の特徴
香箱ガニ(石川)・せいこガニ(福井)はズワイガニの雌で、サイズは小ぶりながら、濃厚な内子とプチプチの外子が醍醐味です。雄に比べて脚肉は少ない一方、甲羅の味噌や子を楽しむ食べ方が定番です。
- ・呼び名:石川=香箱、福井=せいこ。
- ・楽しみ方:甲羅盛り、甲羅酒、酢の物が相性抜群です。
出典:金沢観光協会、射水市観光協会
越前ガニと加能ガニの違いとブランドタグで見分ける方法
北陸のブランドガニは「どこで水揚げされた雄のズワイガニか」をタグで証明しています。色と産地をセットで覚えると失敗しにくくなります。
越前ガニの特徴と漁場(鮮度の理由)
越前ガニは「福井県で水揚げされた雄のズワイガニ」のブランドで、黄色いタグが目印です。越前海岸沖の水深200〜400m、水温0〜3℃の漁場から港までの距離が37〜56kmと近く、鮮度の良さにつながると案内されています。
- ・ブランド証明:黄色タグ。
- ・鮮度の理由:近い漁場で港着が早いのが強みです。
出典:福井県越前町公式、越前かに公式
加能ガニの特徴とブランド化の経緯
加能ガニは「石川県で水揚げされた雄のズワイガニ」の総称で、青いタグが目印です。2006年の県内漁協の統合を機にブランド化が進み、統一タグで品質を認識しやすくなりました。
- ・ブランド証明:青タグ。
- ・背景:2006年の漁協合併を契機にブランド整備。
出典:JR東海ツアーズ記事
ブランドタグ(色)による見分け方
・福井の越前ガニ=黄色タグ(雄のズワイガニ)
・石川の加能ガニ=青タグ(雄のズワイガニ)
タグは身元保証ですので、産地名とセットで確認すると安心です。偽装防止のためタグ形状や刻印が年ごとに更新される場合もあります。
北陸のカニが最も美味しい旬の時期と種類別の出回り時期
「いつ食べるか」は満足度を左右します。解禁日と出回り時期の目安を押さえましょう。
ズワイガニ(オス)の旬目安(11月〜3月が中心)
雄のズワイガニは各県とも11月に解禁し、寒さが深まる12〜2月に身と味噌が充実しやすい傾向です。北陸では概ね11〜3月が楽しみやすい時期と考えられます。
紅ズワイガニの出回り時期(富山は9月〜5月)
富山では紅ズワイガニが9〜5月に出回り、秋の走りから春先まで長く味わえるのが魅力です。甘み重視ならベニズワイを選ぶのも良いでしょう。
出典:富山県観光情報サイト
メスカニ(香箱・せいこ)の旬と小型ならではの楽しみ方
雌の漁期は短く、解禁直後の初冬に集中します。小ぶりのため茹で上げを丸ごと味わい、内子・外子と味噌を甲羅ごと楽しむのが王道です。
日本海の漁場と生息環境が北陸のカニの味を左右する理由
味の差は「どこで、どんな環境で、どれだけ早く届くか」で決まります。
水深200〜400mの生息環境の特徴と栄養豊富な海域
ズワイガニは水深200〜400mの冷水域に生息し、栄養塩が豊富な日本海の海底地形が餌環境を支えます。低水温と安定した環境が身の締まりを生み、旨みののった筋肉や味噌を形成すると考えられます。
出典:福井県越前町公式
港から近い漁場が鮮度に与える効果(越前の事例)
越前沖は港からの距離が短く、活きのまま持ち帰りやすいのが利点です。締めや茹でのタイミングを最適化しやすく、身の離れやドリップの少ない仕上がりが期待できます。
出典:福井県越前町公式、越前かに公式
よくある質問(FAQ)
Q. 北陸のカニの旬はいつ?
A. 雄のズワイは11〜3月が目安で、寒の時期ほど身と味噌が濃くなりやすいです。紅ズワイは富山で9〜5月に出回ります。
Q. 越前ガニと加能ガニの違いは?
A. どちらも雄のズワイガニで、福井水揚げが越前(黄色タグ)、石川水揚げが加能(青タグ)です。産地とタグ色で見分けられます。
Q. 北陸で活きガニが食べられる場所は?
A. 金沢近江町市場、福井の越前町や三国港周辺、富山の新湊(きっときと市場)などで活けや当日茹でを提供する店が多いです。
Q. メスカニ(香箱ガニ)とは?
A. ズワイガニの雌で、石川では香箱、福井ではせいこと呼びます。内子・外子と味噌を甲羅ごと楽しむのが醍醐味です。
Q. 北陸のカニのブランドタグの色は?
A. 越前ガニ=黄色、加能ガニ=青が基本です。タグは身元保証なので必ず確認しましょう。
活きガニの魅力と通販・購入時に確認すべきポイント
活きガニは鮮度と香りが段違いです。通販でもポイントを押さえれば満足度が上がります。
活きガニ(生きた状態)の味と鮮度メリット
活きは筋肉の弾力が強く、茹で上がりの身離れがよいのが特徴です。味噌の香りも生きており、シンプルな塩茹でで素材の差が出やすいでしょう。
通販で失敗しない選び方(タグ・漁港・配送方法の確認)
やり方(手順)
- 産地とブランドタグを確認する(越前=黄色、加能=青)。
- 水揚げ漁港と出荷日、茹でのタイミング(活き/浜茹で/冷凍)を選ぶ。
- 配送方法と到着日を指定し、活けの酸欠対策や冷蔵温度帯をチェックする。
- 重量・サイズ表記(例:1杯800g前後)と可食部の目安、割れ・キズの有無を確認する。
- 死着保証・再送規約や写真証跡の提出方法を把握しておく。
- レビューの時期と具体性を重視して信頼度を判断する。
注意点・ポイント
- ・活き指定は天候で出荷がずれることがあります。到着日の柔軟性を確保しましょう。
- ・浜茹では冷めても品質が安定しやすく、初めての方におすすめです。
- ・冷凍は価格が安定しますが、解凍手順の厳守が味を左右します。
- ・ギフトは「到着日・時間帯」と「のし・名入れ」の可否を事前確認してください。

北陸でおすすめのカニの食べ方とカニを楽しめる観光スポット
旅先での食べ方と立ち寄り先を押さえて、満足度を高めましょう。
おすすめの調理法:茹で・刺身・甲羅焼き・カニすきなど
- ・塩茹で:海水程度の塩分で沸騰から時間厳守、粗熱をとって甘みを濃く。
- ・刺身(活き):鮮度が命。肩身をそぎ造りにして甘みを楽しみます。
- ・甲羅焼き:味噌+日本酒少々で香りを引き出し、ほぐし身を絡めて。
- ・カニすき:出汁は薄めに取り、身を入れすぎず短時間で火入れするのがコツです。
カニ料理が楽しめる金沢・福井・富山のスポットと旅のヒント
- ・石川:近江町市場や金沢港周辺で加能ガニの浜茹でや甲羅盛りを満喫。
- ・福井:越前町や三国港の食事処で越前ガニのコース、芦原・東尋坊エリアと組み合わせると便利です。
- ・富山:新湊きっときと市場や氷見周辺で紅ズワイ中心に楽しめます。朝どれを狙うなら午前到着がおすすめです。
まとめ
- ・北陸のカニは、ズワイ(雄)・紅ズワイ・メスカニで特徴が異なります。
- ・ブランドは「越前=黄色タグ」「加能=青タグ」。タグと産地で見分けるのが基本です。
- ・旬は雄ズワイが11〜3月、紅ズワイは富山で9〜5月が目安です。
- ・通販はタグ・漁港・出荷形態・配送条件・保証の5点確認が鍵です。
- ・現地では塩茹でや甲羅焼きが定番で、市場や港近くの店を狙うと満足度が高いでしょう。
— 筆者メモ:カニ通販専門メディアの取材で、金沢の活け加能ガニを塩茹でと甲羅焼きで試食しました。活き個体は身離れがよく、味噌の香りも立つため、初めての方でも「浜茹で即日発送」を選ぶと再現性が高いと感じています。

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