カニ足 6 本は本当？タラバの数え方

最終更新日：2025-12-29／筆者：kani-tu.com編集部（甲殻類取材歴10年）

「カニの足は6本」と言われるのはなぜ？よくある誤解を整理

検索やSNSで「カニ足 6 本」と見かけて、あれ？と思った方は多いでしょう。結論から言うと、足6本の“カニだけ”がいるわけではなく、表現や数え方の違いが混乱の原因になっています（Jins Partners、Survive Japanの解説に同旨の指摘があります）。

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子ども向け教材やクイズでは、タラバガニを例に「ハサミを除く歩く脚が6本」と説明されることがあります。これは「見える歩脚（第2〜第4脚の3対＝6本）」だけを数える簡略表現で、正確には他にも小さな脚が存在します（Jins Partners／Survive Japan）。

イラストでは小さく退化した脚を省略することが多く、結果として「6本のカニがいる」と誤解されがちです。情報サイトでも表現が簡素な場合があり、足の総数と“見かけの本数”が混同される点に注意が必要です（Jins Partners／Survive Japan）。

タラバガニは名前に「ガニ」とつきますが、生物学上はヤドカリ下目（異尾類）に属します。歩脚の見え方や機能が真のカニ（短尾下目）と異なるため、足の“数え方”でも差が出ます。

ヤドカリ下目は十脚目の一群で、5対ある脚のうち後方の脚が小さく、体の内側に隠れる傾向があります。そのため外から数えると脚が少なく見えるのが特徴です（本田鮮魚店の解説）。

市場や食文化では「カニ」として扱われますが、外観に反して分類はヤドカリ系統です。ハサミを除いた歩脚は6本に“見える”一方で、実際には小さく隠れた脚も含め十脚類の基本構造を備えています（本田鮮魚店）。

学研の子ども向け資料でも示される通り、十脚目は基本的に「脚は5対＝10本」という共通構造を持ちます。数え方や見え方の違いを押さえると、混乱は解けます（学研）。

ズワイガニ・毛ガニ（短尾下目＝“本来のカニ”）
- ハサミ含む：10本（1対のハサミ＋4対の歩脚）
- ハサミ除く：8本（歩脚4対）
タラバガニ・花咲ガニ（タラバガニ科＝ヤドカリ下目）
- 外見上：ハサミ1対＋歩脚3対＝計8本に見える
- ハサミ除く：6本に見える（ここが「カニの足6本」表現の源）
- 実際：ごく小さな第5脚が体の内側に隠れており、十脚類としては合計10本の構造
ヤシガニ（オオヤドカリ科＝ヤドカリ下目）
- 外見上：タラバガニ同様に歩脚3対が目立ち「6本に見える」
- 実際：退化した小さな後方脚を含めて十脚類の構造

隠れた脚（退化・体内側に格納される脚）があるため、見た目の本数と生物学的な総数にズレが生じます（学研）。とくにタラバ系・ヤシガニでは、この“隠れ脚”が誤解の元です。

Q. タラバガニの足は何本？
- A. ハサミを含めて外見上8本、ハサミを除くと6本に見えます。実際は小さな後方脚を含め十脚類の構造です（本田鮮魚店）。
Q. 本物のカニ（ズワイなど）の足は何本？
- A. ハサミを含めて10本、ハサミを除くと歩脚は8本です（学研）。
Q. 足6本のカニは存在する？
- A. 「見かけ上6本」の例（タラバ・花咲・ヤシガニ）はありますが、十脚類としての脚の構造は基本10本です（Jins Partners／Survive Japan）。
Q. ヤドカリの足は何本？
- A. 十脚目なので基本は5対＝10本ですが、後方脚が小さく隠れるため少なく見えます（本田鮮魚店）。
Q. カニのハサミは足に含む？
- A. 一般には「第1脚（ハサミ）」も足として数え、合計10本とするのが生物学的な数え方です（学研）。

結論として、タラバガニはハサミを除くと6本という表現が“見え方”を指しており、外見上は8本、構造的には十脚類として10本です。ズワイや毛ガニはハサミ込みで10本、ハサミを除けば8本という整理で覚えると混乱しにくいでしょう。

覚え方のコツ

実用メモ

「6本」は“見かけ”の話と理解。購入時は「部位」「何本換算か」「重量」をセットで確認しましょう。

出典の確認

学習資料や販売サイトは、更新日と筆者情報が明記されているかをチェックすると信頼性の判断に役立ちます。