失敗しない茹で蟹の基本と時間ガイド

失敗しない茹で蟹の基本と時間ガイド

最終更新日:2025-12-30

茹でる前の下処理:蟹の洗い方と準備の手順

生の蟹に付いた砂や汚れを落として、臭みや雑味を防ぎます。

蟹の外側をタワシで洗う方法

  • 甲羅・脚・関節をタワシで優しくこすり、流水で短時間すすぎます。長時間の水晒しは旨味が流れやすいので避けましょう。
  • 水産の現場では、軽く水洗いして海水程度の塩を入れた沸騰湯に入れる流れが基本です(出典:マルヤ水産「蟹の茹で方」)。

甲羅や脚のチェックポイント

  • 甲羅の縁や脚の関節に泥や海藻が残りがちです。歯ブラシで細部をチェックします。
  • 甲羅が外れやすい個体は、ゴムで軽く脚をまとめると扱いやすいでしょう。
  • 死後時間が長い蟹は避け、活きの良いものを使うのがおすすめです。

冷凍蟹を使う場合の解凍と確認

  • ボイル冷凍は冷蔵庫で半日〜1日ゆっくり解凍し、再加熱は短時間にとどめます。生冷凍は半解凍で茹でると型崩れしにくいです。
  • 解凍ドリップは臭みの原因になるため、キッチンペーパーでこまめに拭き取ります。

(参考:甲羅を下に入れる手順や時間の目安は、マルヤ水産の方法が実用的です)

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塩の濃さと水の目安:海水に近い4%をどう作るか

海水濃度はおよそ3.5%とされますが、家庭の茹ででは4%が扱いやすく、味が決まりやすいと言われます(出典:NOAA、とれたてギフト)。

海水濃度(約4%)の算出方法

  • 4%=水1,000gに塩40gの計算です。キッチンスケールが最も正確です。
  • 海の平均塩分は約3.5%(35‰)です(出典:NOAA)。

家庭での計量例(容量と塩の目安)

  • 水1L:塩40g(大さじ約2.5強)
  • 水3L:塩120g
  • 大鍋で蟹がしっかり沈む量を確保し、湯量をケチらないのがコツです。
  • ズワイガニでは4%を基準値として案内されています(出典:とれたてギフト)。

種類ごとの塩分微調整の考え方

  • 旨味を強く感じたいなら4%、塩味控えめなら3.5%へ微調整。
  • 身が太いタラバは3.5〜4%、繊細なワタリは3.5〜4%がバランス良好と感じます。
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鍋への入れ方と落し蓋の使い方:甲羅を下にする理由

均一加熱と蟹味噌の流出防止のため、甲羅を下にして入れます。

甲羅を下に入れる理由と効果

  • 甲羅を下にすると味噌が流れ出にくく、熱が体幹に通りやすいです。
  • 実務でも「塩を入れた沸騰湯に甲羅を下にして入れる」手順が推奨されています(出典:マルヤ水産)。

蟹が浮いたときの落し蓋の使い方

  • 殻の浮力で浮くため、落し蓋で表面を軽く押さえて湯中に沈め、ムラを防ぎます(出典:丸つ水産)。

落し蓋がない場合の代替方法

  • アルミホイルを円盤状にして数カ所穴を開け、即席の落し蓋に。
  • 耐熱皿や重ねたキッチンペーパーでも代用できます。

種類別・サイズ別の茹で時間一覧(ズワイ・タラバ・毛ガニ・ワタリ)

再沸騰から計時するのが基本です。鍋や個体差で前後するため、色づきと香りも目安にします。

ズワイガニのサイズ別時間と特徴

  • 300〜500g級:再沸騰後 約15分(出典:とれたてギフト)
  • 600〜700g級:再沸騰後 約18分(出典:とれたてギフト)
  • 小サイズ15分/大サイズ20分の目安も実務で使われます(出典:マルヤ水産)。

甲羅色が鮮やかに変わり、香りが立ったら上げ時のサインです。

タラバガニの扱い方と蟹味噌の取扱い

  • 目安:1kg前後の活蟹で再沸騰後15〜20分。脚のみはやや短め。
  • ボイル冷凍は再加熱3〜5分にとどめ、過加熱で筋っぽくならないようにします。
  • タラバは蟹味噌を食べないことが多いため、身に火を通すことを最優先で考えます。

(筆者メモ)実地では身の太さに対して短めに攻め、氷水で締めて繊維を保つとジューシーに仕上がりやすいです。

毛ガニ・花咲ガニ・ワタリガニの短時間茹でのポイント

  • 毛ガニ600〜800g:再沸騰後15〜18分が目安。風味が強いので過加熱は禁物。
  • 花咲ガニ:やや短めで再沸騰後12〜16分、旨味を残す発想が合います。
  • ワタリガニ:下処理後、塩水で中火約10分と短時間が基本例です(出典:デリッシュキッチン)。
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よくある質問(FAQ)

Q1. 蟹を茹でる時の塩の量は?

A. 海水に近い3.5〜4%が目安です。家庭では4%が味のブレが少なくおすすめです(出典:NOAA、とれたてギフト)。

Q2. 蟹の茹で時間は何分?

A. 再沸騰から計時します。ズワイは15〜18分(サイズで調整)、小は15分・大は20分の目安もあります(出典:とれたてギフト、マルヤ水産)。

Q3. 活蟹と冷凍蟹の茹で方は違う?

A. 活蟹は下処理後に塩水でしっかり加熱、冷凍(ボイル済み)は解凍後の短時間再加熱にとどめます。生冷凍は半解凍で茹でると割れにくいです。

Q4. 蟹味噌が固まる茹で方のコツは?

A. 甲羅を下に入れて流出を防ぎ、茹で上げ後は氷水で素早く冷ますとセットしやすいです(出典:丸つ水産)。

Q5. 茹でた蟹の保存方法は?

A. 粗熱を取り、水気を拭いてから新聞紙→ラップで包み、冷蔵は1〜2日を目安、冷凍は2〜3週間で食味が良いでしょう。再冷凍は避けます。

Q6. 茹でるときに初心者が最も失敗しやすいポイントは?

A. 再沸騰前から時間を数えて生焼けになること、塩分が薄く水っぽくなること、過加熱で身が締まり過ぎることが挙げられます。

実践ガイド:生蟹の茹で方をステップで解説(沸騰→茹で→氷水締め)

  1. 手順1:蟹をタワシで洗い、汚れを落とします(軽い水洗いが基本/出典:マルヤ水産)。
  2. 手順2:鍋にたっぷりの水を入れ、塩を4%入れて強火で沸騰させます(出典:とれたてギフト)。
  3. 手順3:沸騰したら甲羅を下にして静かに投入します(出典:マルヤ水産)。
  4. 手順4:湯が一度静まるので、再沸騰した瞬間から時間を計ります(ここが最大のコツ)。
  5. 手順5:蟹が浮く場合は落し蓋で表面を軽く押さえ、全体を湯に浸します(出典:丸つ水産)。
  6. 手順6:目安時間はズワイ小15分・大20分など、種類とサイズで調整します(出典:マルヤ水産、とれたてギフト)。
  7. 手順7:茹で上げたら氷水に30秒〜1分落として身を締め、すぐ取り出して水気を拭きます(出典:丸つ水産)。
  8. 手順8:粗熱が取れたらさばいて、温かいうちに味見をして塩加減を次回に活かします。

(筆者の現場メモ)大鍋と十分な湯量を使うほど失敗が減ります。湯量が少ないと温度が落ち、茹でムラの原因になります。

茹でた後の保存方法とおすすめの食べ方(たれや酢での楽しみ方)

  • 冷蔵保存:粗熱を取り、しっかり水気を拭いて新聞紙で包み、さらにラップ。冷蔵庫のチルド帯で1〜2日を目安に。
  • 冷凍保存:殻付きのまま空気に触れないよう二重包装。2〜3週間を目安に早めに消費すると風味が保てます。
  • おすすめのたれ:三杯酢(酢・醤油・みりん各同量+だし少々)、ポン酢+レモン、蟹味噌+酢少々で和えダレも合います。
  • 残った蟹の簡単レシピ:かに雑炊、かに卵焼き、かに酢の物、ほぐし身のバター炒めなどが手早く決まります。

(ポイント)表示やラベルがある場合は、産地や販売店の保存指示を優先しましょう。

まとめ

  • 基本は「海水に近い塩分」「甲羅を下」「再沸騰から計時」「氷水で軽く締める」です。
  • ズワイは15〜18分が目安。タラバ・毛ガニ・ワタリは種類とサイズで微調整しましょう。
  • 湯量を十分に、浮きには落し蓋。茹で上げ後は手早く水気を切って保存します。
  • 初心者ほど「時間より手順」を守ると、茹で蟹が安定しておいしく仕上がります。

参考

(筆者)港の茹で場での下処理・加熱の現場経験と、通販事業のカスタマーサポートでの相談対応知見をもとに、家庭でも再現しやすい手順に整理しました。安全とおいしさの両立を、丁寧にお手伝いします。