初めてでも失敗しないカニの捌き方
最終更新日:2025-12-26
筆者:蟹通販メディア編集部(通算300杯超を自宅で解体・撮影、飲食店の仕込み現場取材経験あり)
目次
初めてでも安心:カニのさばき方で失敗しない準備と心構え
カニの捌き方は、手順を守れば初めてでも安全かつ簡単に進められます。特に衛生管理と道具準備を徹底すると、身崩れやケガのリスクを大きく減らせます。基本の流れは、ふんどしを外し→甲羅を外してカニ味噌を確保→エラを除去→脚を関節で切り離し→殻をハサミで開く、という順序が分かりやすいでしょう(ふるなびの解説参照)。
衛生管理と道具準備を徹底すると、作業中の衛生リスクを下げられます。特に手袋・まな板・包丁を用途別に使い分けることが重要です。
安全を最優先に、手元をよく見て作業してください。

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茹で済み・生・冷凍の見分け方と扱い方
- 茹で済みは赤く発色し、身が締まり扱いやすいのが特徴です。生は黒褐色〜茶色で、加熱前提での調理が必要です。冷凍は表面に霜や氷膜があり、捌く前に低温での適切な解凍が不可欠です。
- 食中毒予防の観点では、厚生労働省が示す「つけない・増やさない・やっつける」の原則に沿い、低温管理と清潔な調理環境を意識してください(厚生労働省の食中毒予防資料)。
なお、基本の捌き手順として「ふんどし→甲羅→味噌確保→エラ除去→脚→殻むき」の流れは初心者でも再現しやすいとされています(ふるなび)。
衛生・安全チェック(手袋、まな板、包丁の準備)
- 使い分け:生もの用まな板・包丁を分けるか、使い捨てまな板シートを使用します。
- 保護:軍手や滑り止め手袋で殻の鋭利部から手指を守ります。
- 低温:解凍〜捌きの間は室温放置を避け、必要に応じて保冷剤や冷蔵庫に出し入れして温度上昇を抑えます(農林水産省「家庭でできる食中毒予防」も低温管理を推奨)。
参考:ふるなび「カニの食べ方|初心者でも失敗しない!基本のむき方・さばき方」

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ズワイガニ・タラバガニ・毛ガニの違いと冷凍カニの解凍ポイント
種類によって身の質感や甲羅形状が異なり、ベストな捌き方や味噌の扱いが少しずつ変わります。
ズワイ・タラバ・毛ガニの身の付き方と甲羅の違い
- ズワイ:脚は細めでも身入りが良く、肩肉も甘みが出やすいです。
- タラバ:実はヤドカリの仲間で脚が太く、棒肉をハサミで開く食べ方が向いています。
- 毛ガニ:甲羅に濃厚なカニ味噌がたっぷりで、味噌の比重が大きいのが特徴です。腹側に味噌が付くこともあるため、外す際は受け皿を準備しましょう(天乃食品の解説では、基本手順は共通だが毛ガニは味噌位置に注意と紹介)。
冷凍カニの基本的な解凍方法と注意点
- 基本は「冷蔵庫でゆっくり」。ドリップが再吸収され、身が水っぽくなりにくいです。
- 急ぐ場合は「氷水+塩少々」でパックごと短時間の低温解凍が無難です。
- 室温放置や温水は菌増殖や身崩れの原因です。家族の食中毒予防の観点からも、低温での解凍を推奨します(農林水産省の家庭向け衛生ポイント)。
参考:天乃食品「カニのさばき方&食べ方|ズワイガニ・タラバガニ・毛ガニ」
必須道具一覧とキッチンバサミを使った安全な扱い方
刃物よりもキッチンバサミ中心で進めると、初心者でも安全かつ効率的です(ますよねの実践記事でも“ハサミが簡単で安全”と紹介)。
必要な道具(キッチンバサミ、まな板、軍手、ピンセット等)
- キッチンバサミ(刃が外せて洗えるもの)
- まな板(滑り止め付き、または濡れ布巾を下に敷く)
- 軍手・耐切創手袋・キッチンタオル
- ピンセット(小骨・殻片の除去に便利)
- ボウル(カニ味噌・ドリップ受け)、新聞紙またはキッチンペーパー
キッチンバサミで脚を切る・殻を裂く基本テクニック
- 関節のくびれを狙って関節ごとに分割し、脚の内側(白い薄皮側)をハサミで縦に開きます。
- 爪は甲側の固い部分を避け、側面の薄いラインを探して切れ目を入れると少ない力で開けます。
- 切り始めは浅く、貫通は最後に。身を潰しにくく、歩留まりが上がります。
参考:ますよね「ズワイガニのさばき方 キッチンバサミで簡単!」
初心者向け:段階を追ったカニのさばき方(ふんどしから胴体まで)
ここからは「手順/方法」。安全・簡単に進められる順序で、必要なポイントをまとめます。基本フローは専門店の手順解説と一致しており、再現性が高いです(さいほく、ふるなび)。
1. ふんどし(前かけ)の外し方
甲羅の腹側中央にある三角の板(ふんどし)を指で起こし、手前に引いて外します。ここを外すと、甲羅と胴体の境目に指がかけやすくなります。
2. 甲羅の外し方とカニ味噌の扱い方
胴体側を片手で押さえ、甲羅をもう一方の手でゆっくり持ち上げて外します。流れ出るカニ味噌はボウルで受け、甲羅内の味噌もスプーンで丁寧に集めます。毛ガニは腹側に味噌が付く場合があるため、外す向きに注意します(天乃食品)。
3. エラ(ハカマ、がに)の取り除き方
ねずみ色の羽状の部分がエラ(ハカマ)です。ここは食べられなくはありませんが風味が悪く、取り除くのが一般的とされています(姫丸通販)。指またはトングでつまみ、左右とも完全に除去します。
4. 脚の関節で切り離す方法と殻むき手順
胴体から脚を関節で外し、脚は関節ごとに分割します。脚の内側をキッチンバサミで縦に裂き、殻を開いて棒肉を取り出します。爪も同様に、薄い側面を探して切り開きます。この一連の流れは、ふんどし→甲羅→味噌確保→エラ除去→脚→殻むきという定番手順に沿っています(さいほく、ふるなび)。
5. 胴体を割って身を取り出す方法
胴体を縦半分に割り、肩肉(付け根の塊)を指または小さじでほぐします。細かな殻片はピンセットで除去し、食感の良い身だけをボウルに集めます。
参考:さいほく「ズワイガニの食べ方(むき方・さばき方)」/姫丸通販「超簡単!…カニのむき方・さばき方」
よくある質問(FAQ)
- Q1. カニの捌き方でキッチンバサミは必要?
A. 必須ではありませんが、初心者ほど安全性と歩留まりの面でメリットが大きいです。殻の薄いラインを選べば少ない力で開けます(ますよね)。 - Q2. ズワイガニとタラバガニのさばき方の違いは?
A. 基本手順は共通ですが、タラバは脚が太いので縦割りを深めに、ズワイは内側の薄皮側を優先して浅く切り進めると身崩れを防げます。毛ガニは味噌重視で甲羅の扱いに注意します(天乃食品)。 - Q3. カニのエラは食べられる?
A. 物理的には食べられますが、一般に風味が悪く、取り除くのが推奨されています(姫丸通販)。 - Q4. 冷凍カニの解凍方法と捌き方のコツは?
A. 冷蔵庫でゆっくり解凍が基本。急ぐなら氷水で短時間。室温放置は避け、解凍後は速やかに捌きます(農林水産省の家庭向け衛生情報)。 - Q5. カニ味噌を無駄なく楽しむ方法は?
A. 甲羅に戻して甲羅焼き、身と合わせて味噌和え、炊き込みご飯やパスタのコク出しなどが人気です。保存は清潔な容器で冷蔵短期、加熱利用が安心です。
身をきれいに取るコツとカニ味噌を無駄なく楽しむ方法
- 力加減:最初は浅く切り、殻を“開く”意識で。押し出すより、殻を広げて身をそっと持ち上げると崩れにくいです。
- 道具:細身のバターナイフや小さじで身の下に差し込むと、棒肉の形を保てます。
- カニ味噌:ザルでこすと殻片を除け、ソースや和え衣に使いやすくなります。甲羅焼きは日本酒少々でのばすと香りが立ちます。
- 保存:清潔な容器で冷蔵し、早めに加熱して使い切るのがおすすめです。
- エラについて:食感や風味の点から除去が一般的です(姫丸通販)。
衛生面では「低温・清潔・迅速」が基本。厚生労働省の食中毒予防原則に沿い、まな板や手指の洗浄・消毒、食材の低温管理を意識すると安心でしょう。
当日使えるチェックリスト:簡潔なカニさばき手順と次の一品の提案
当日準備チェックリスト(道具・解凍・衛生)
- 冷蔵庫で解凍(または氷水で短時間)、室温放置はしない
- キッチンバサミ・まな板・軍手・ピンセット・ボウルを用意
- まな板下に濡れ布巾、手指消毒、使い分けを徹底
- 受け皿・新聞紙・キッチンペーパーで片付け動線を確保
初心者向けの短縮手順(急ぎの場合のポイント)
- ふんどしを外す→甲羅を外して味噌はボウルへ→エラ除去
- 脚は関節で分割→内側からハサミで縦に開く→棒肉を抜く
- 胴体を縦割り→肩肉を小さじで外す→殻片をピンセットで除去
- 一品提案:甲羅焼き(味噌+日本酒少々)、カニ身の酢の物、バター醤油焼きおにぎりに身をのせる
最後に、筆者の実体験からのコツとして「焦らない・力任せにしない・ハサミの切り始めは浅く」が歩留まりと満足度を大きく左右します。安全第一で、旬の旨みを存分にお楽しみください。

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参考
- カニの食べ方|初心者でも失敗しない!基本のむき方・さばき方 – https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202510-crab/
- ズワイガニの食べ方(むき方・さばき方) – https://www.saihok.jp/c/howto/howto-kani/howto-zuwai
- ズワイガニのさばき方 キッチンバサミで簡単! – https://masuyone.com/blog/learn/58/
- 超簡単!たった4回のステップでできる、カニのむき方・さばき方 – https://www.himemaru.com/how_to_eat_crab/
- 厚生労働省|食中毒予防の3原則・6つのポイント – https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074994.html
- 農林水産省|家庭でできる食中毒予防 – https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/point.html








